内容説明
神話時代から現代までの百人の辞世を収録。
目次
弟橘比売命―さねさし相模の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも
有間皇子―磐代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまたかへりみむ
大津皇子―ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ
柿本人麻呂―鴨山の岩根しまける我をかも知らにと妹が待ちつつあるらむ
山上憶良―土やも空しくあるべき万代に語り継ぐべき名は立てずして
在原業平―つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを
菅原道真―東風吹かばにほひをこせよ梅花主なしとて春を忘るな
安倍晴明の母―恋しくば尋ね来て見よ和泉なる信田の森のうらみ葛の葉
小松女院―笛竹のひとよの節としるならば吹くとも風になびかざらまし
藤原定子―よもす(が)ら契りしことを忘れずは恋ひん涙の色ぞゆかしき〔ほか〕
著者等紹介
吉岡生夫[ヨシオカイクオ]
1951年、徳島県生まれ。歌人。「短歌人」同人、「鱧と水仙」同人。現代歌人協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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カムラ
1
「古代から現代までの辞世の句を集めました」なんて着眼点もあるのかと驚いて、死ぬ前に人が思うことはなんなんだろうと気になり手に取ってしまった。ひとつの句に対し見開き1ページで100選。人物や背景情報、辞世の意味等が解説として詳しく書いてある訳でもないので「誰この人…?」となることも多くて勉強不足を思い知る。たった数十文字なのに、それぞれの時代の思想がよく映し出されてるような気もした。個人的には古い時代のものや遊び心のあるものが好き。そういうのは有名で何回か見たことがあるから、ただの単純接触効果かもしれない。2024/06/06
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