内容説明
明治維新後、日本は奇妙な近代化の道を辿った気配がある。すなわち、維新直後、遅れを取り戻そうと急激に近代化西欧化を図り、そののち、ゆっくりと変転、反動の波の中で近代日本を整備していったようである。著者はそれを「後退戦」と称し、副題にその意を封入、全三部仕立てでそれらの経絡の下瞰を試みている。全体を通して、日本近代とは何であったか、その文学や思想の原型について顧望したものである。
目次
第1部 明治初期文学提要(明治初頭の文学;一つの思想原景;キリスト教の開示;川上眉山の文学の位相)
第2部 民友社の文学一斑(民友社文化圏;民友社文学と漢学;徳富蘇峰の文学論小景;民友社文学の圏域と基底)
第3部 明治・大正の思想と文学
著者等紹介
槇林滉二[マキバヤシコウジ]
1939年(昭和14年)広島に生まれる。’68年広島大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。広島大学文学部教授。著書に「北村透谷と徳富蘇峰」(昭和59年)、「北村透谷研究―絶対と相対との抗抵」(平成12年)、編著に「日本文学研究大成 北村透谷」(10年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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