内容説明
戦時下、検閲が日ましに厳しくなるなかで、終始創作の手をゆるめなかった太宰治の作家精神を解き明かす。特輯・「十二月八日」から「作家の手帖」まで。「富岳百景」と「パンドラの匣」、モデル人物四人の未紹介写真を収録。太宰治ビブリオグラフィー・研究参考書1996~1997収載。
目次
戦時下の太宰治―「十二月八日」をめぐって
「待つ」論―叙法・実相・時代
「正義と微笑」論―信と身体
写真を介した語り―太宰治「小さいアルバム」を起点として
「花火」に見る太宰的虚構のシステム
ある蕩児の帰宅―太宰治「帰去来」論
「故郷」論
「黄村先生言行録」論―“教訓”譚への転位
「鉄面皮」論
太宰治「赤心」摘記〔ほか〕
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