内容説明
『ラーの予言書』は語る。「しかるべき夜、その若者の妹は、光の冠をおし戴き、山の精霊であるあのかたの深き思いを告げるだろう」精霊さまのおわす神秘の山に最も近いと言われるライフコッド村で、妹ターニアと静かに暮らしていた青年の生活は、収穫祭の夜、ターニアの口を借りて山の精霊が告げた言葉によって、大きく変わりはじめた。予言されし世界を救う若者の名は…イザ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
歩月るな
9
元の小説は96年。ムドー討伐までの流れを一気に一巻で納めているが、戦闘描写が少ない事を差し引いても人々が良く描かれているのは相変わらずで、ケダモンの群れとの戦闘を嫌がったり、蹴とばされた髑髏を追いかけて穴に落ちていくスカルガルーなどのコミカルな描写も多めになっている絶妙な小説。原作をやっていない当時では漫画版の『幻の大地』が思い出補正もあり自分の中での基準なので、リメイク版の面白さ然り、この小説版での数々の表現にも思い当たる事は多い。夢の世界での自分の姿の概念は、ゲーム世界でのアバターそのものと言える。2018/05/02
Fumitaka
2
真ムドー戦まで。ミレーユは「少女」っぽく、チャモロは漫画版と異なり真面目っぽい感じになっている。ハッサンはちょっと馬鹿っぽい。それにしても俺としたことがもう魔物の姿形とかほとんど忘れちまったな。ちょっと残念なのは表紙にも描かれているルビスに憑依されたターニアが予言をする場面で、久美沙織先生が例の場面を描かれたらさぞ神秘的な様相になっているだろうと思っていたが直接的な描写としてはオミットされている。残念。まあ何か事情があったんでしょう。2023/02/21
桜井青洲
2
テンポよく話が流れキャラクターの会話が活き活きしている。シナリオ自体が謎の多いⅥという意味ではノベライズにはけっこう向いているかも知れない。ハッサンのキャラクターとバトルシーンが少なめなのは個人的はやや減点でした。2018/02/06
abura
1
ゲームが謎だらけで少し複雑な話だったから小説で補完。なるほど〜、と唸りながら読む所が多かった。ミレーユは最初から全て知っていた。バーバラも自分が何者なのかを思い出した。ドラクエ史上最も謎に包まれたこのシナリオをこの先どうやって料理していくのか、次巻も楽しみだ。2014/10/13
宵子
1
何故か急に読みたくなって読んだ。ちなみに元ネタも十日くらい前にクリアした。ゲーム内であまり語られていないキャラクターの内面や町の人などの脇役の心理描写が見れて面白かった。ただし、このプレイ済みだと、人によってはキャラクターのイメージのギャップがあるかもしれない。私としては、ハッサンがちょっと違ったかも(;´д`)2013/02/10