出版社内容情報
「英語を使える日本人」を育てる役割を期待されながら、いまだに「文法訳読式」の授業が大半を占める高校英語の教育現場。それは、教師が個々で乗り越えるには高すぎるハードルが数多くあるためです。
本書は、高校の英語教師を具体的に手助けし、授業改善への努力をサポートするために立ち上げられたプロジェクト、Sherpa(Senior High English Reform Project ALC)のメンバーが、1年半にわたり検討し、マイクロティーチングやセミナーを通して現場の声を集め、ようやく作り上げた「実際に教室で使える授業モデル」3つを詳細に紹介しています。
英語Iの検定教科書を使って、規定の授業時間の中で、「内容理解活動」に加えて「定着活動」をどう取り入れていくか、授業1コマの時間の使い方から、課全体の流れ、使用するツールの作成方法まで、教師の負担を軽くする配慮をちりばめつつ、具体的な提案が行われています。
さらに、教科書自体の改善案や全国で行われている新しい取り組みなども取り上げているので、現役の教師はもちろん、これから教師を目指す学生にとっても有益で示唆に富む一冊となるでしょう。
対象:英語教師向け
内容説明
「内容理解」から「定着」へ誰でも実践できる授業の「型」を紹介。授業で用いるツールやタスク、定期テスト案も紹介。
目次
第1章 なぜ、授業モデルか
第2章 授業モデルはこうして生まれた―Sherpaメンバー座談会
資料
第3章 モデル1:パラグラフ・チャート活用型授業
第4章 モデル2:Two‐way Translation活動
第5章 モデル3:縮約版を利用した2度読み
第6章 モデルを実現するための教科書
第7章 Outputへの試み―実践例
第8章 まとめ
著者等紹介
金谷憲[カナタニケン]
東京学芸大学教授。1948年東京生まれ。東京大学文学英文科卒。同大学院人文科学研究科修士課程(英語学)、教育学研究科博士課程(学校教育学)及びスタンフォード大学博士課程を経て(単位取得退学)、1980年より東京学芸大学で教鞭を執る。専門は英語教育学。研究テーマとしては、多読の効果、ライティングにおける教師のフィードバックの効果など。全国英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長を歴任。現在ELPA(英語運用能力検定協会)理事、ELEC(英語教育協議会)アドバイザー
高山芳樹[タカヤマヨシキ]
東京学芸大学准教授。1965年青森生まれ。東京学芸大学教育学部在学中にキャンベラ高等教育大学(現キャンベラ大学)に国費留学し、応用言語学などを学ぶ。東京学芸大学大学院修了後、株式会社イーオンに入社。退社後は、学習院高等科教諭、武蔵野女子大学専任講師、立教大学専任講師を務めた後、現職。専門は英語教育学。研究テーマとしては、日本人英語学習者のための効果的な英語音声指導、特に「通じる英語」を目指す発音指導、音読指導の効果など
臼倉美里[ウスクラミサト]
昭和女子大学助教。1977年東京生まれ。昭和女子大学英米文学科卒。大学卒業後に都立高校教諭として5年間勤務。その間、東京学芸大学大学院修士課程(教育学)を修了。引き続いて博士課程を修了。博士課程在学中に都立高校を退職。その後は大学および高校での非常勤講師を経て現職に至る。専門は英語教育学。研究分野はリーディングで、特に文章理解における明示的知識の必要性、単文理解速度の重要性などに焦点を当てている。所属学会は全国英語教育学会、関東甲信越英語教育学会、英語授業研究学会、リメディアル教育学会、大学英語教育学会、外国語教育メディア学会など
大田悦子[オオタエツコ]
東洋大学専任講師。1968年鹿児島生まれ。琉球大学法文学部文学科卒。沖縄県および宮崎県公立高校教諭を経て、2004年東京学芸大学大学院修士課程入学。2010年同大学院博士課程修了。専門は英語教育学。主な研究テーマは、外国語学習におけるリピーティングおよびシャドーイングの役割。所属学会は全国英語教育学会、関東甲信越英語教育学会、外国語教育メディア学会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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