ひどらんげあ おたくさ―シーボルトに愛されて

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  • サイズ B6判/ページ数 385p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784757224490
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

シーボルトに愛され、紫陽花(ひどらんげあ)の女(ひと)と呼ばれた、遊女其扇(そのぎ)こと、楠本瀧。波乱万丈の物語。
幕末前夜、列島を震撼させた「シーボルト事件」

日本の未来のため、幕府の弾圧に命をかけて戦ったのは名も無い人達でした。
シーボルトに愛され、紫陽花(ひどらんげあ)の女(ひと)と呼ばれた、遊女其扇(そのぎ)こと、楠本瀧。
鯨の島から長崎に来た、隠れキリシタンの娼妓、こよ。
女性達は純真無垢の心を武器に波乱万丈の活躍で、愛する男達や病に苦しむ子供らを守ります。

シーボルトが開設した鳴滝塾の医学生たちは世に知られた幕末のヒーロー達より高潔で勇敢です。
若き高良斎は初恋の女(ひと)瀧がシーボルトの愛人になってからも、日本の医学に尽くした師を守るため命を投げようとします。
一人息子の良斎を励ます母の手紙は現存していて、著者がこの小説に臨むきっかけになりました。

余生を幕府隠密として過ごし、事件の陰の主役、間宮林蔵の人間味ある生き方も男女を問わず熱い共感を呼ぶでしょう。

「かくも美しく、愛に満ちた歴史小説があったか」
伊藤彰彦氏(映画の奈落北陸代理戦争事件著者)は、劇場で映画を観るような感動と興奮と評してくれています。
東映京都が生んだ天才と呼ばれた脚本家、高田宏治ならではの小説「ひどらんげあ おたくさ シーボルトに愛されて」が完成いたしました。

一 遥かな旅路
二 天空の宴三 小さな命
四 出島
五 神の手
六 乱
七 ロザリオの涙
八 初恋
九 シーボルト
十 華麗なる変身
十一 異国の花
十二 紫陽花の家
十三 江戸の春
十四 踏絵
十五 危険な賭け
十六 パライソ
十七 望郷
十八 最後の審判
十九 母よ
二十 光る海

高田宏治[タカダコウジ]
高田宏治(たかだこうじ)
1934年大阪市生まれ。1958年東京大学英文科卒業、同年東映に入社。東映京都撮影所企画部に脚本要員として配属。柳生十兵衛シリーズでデビュー。
主な脚本作品は「極道の妻たち」「鬼龍院花子の生涯」「陽暉楼」「野性の証明」「復活の日」「仁義なき戦い 完結編」「北陸代理戦争」
「赤穂城断絶」「女帝 春日の局」「日本の首領」などがある。
1984年には「陽暉楼」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞。1996年「牧野省三賞」受賞。
日本映画界、屈指のヒットメーカーとして知られている高田宏治初の小説が本作品である。

内容説明

幕末前夜の長崎。日本でただ一人、シーボルトに愛された楠本瀧。間宮林蔵との出会い、鳴滝塾の医師達、娘として生まれるオランダおいね…それらをめぐる人々の百花繚乱の物語は、やがて日本を揺るがすシーボルト事件へ流れていく。

著者等紹介

高田宏治[タカダコウジ]
1934年大阪市生まれ。1958年東京大学英文科卒業、同年東映に入社。東映京都撮影所企画部に脚本要員として配属。柳生十兵衛シリーズでデビュー。1984年には「陽暉楼」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞。1996年「牧野省三賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぼぶたろう

10
なんだか粗いなぁという印象です。題材もよいし、情趣を煽る場面も少なくないため、なお惜しいというか。。もう少し推敲できたのではと素人ながらに思いました。あと誤植!!気をつけてほしい(;_;) とはいえ、最後まで飽きずに読むことができました。2016/10/05

なま

6
★★★☆☆シーボルトと楠本滝の物語。伊能図やシーボルト事件など史実を織り交ぜながらのフィクションですが、多くの歴史的人物も登場するので面白いです。遊女の滝はかなり初々しく書かれている。 方言がきついので読むのに苦労したが、滝からシーボルトの妻(其扇)への役わけが言葉遣いから自然と格調高く感じ、良斎との距離感も表されていて良かった。この作品を読む事で娘のイネや、孫の高子まで生涯まで興味がわいた。銀河鉄道999のメーテルのモデルって高子だったの?美人なわけだ。2017/09/10

しん君

3
シーボルトの庭師・絵師ときてお次は妻の物語。著者は脚本家で初の小説だとか。前半は日本人妻であるお瀧さんの物語だが、シーボルトに出会った後半からはほぼシーボルト事件物語。シーボルトともなると歴史的人物が数多く登場することもありエンタメ的歴史小説に近い。普通の時代小説とはちょっと違う面白さがある。ラストの裁きの場面には感動。間宮林蔵に関心をもった。日本を開国させた影の功労者はシーボルト?続いてシーボルトとお瀧の間に生まれた娘の物語を拝読。2020/08/04

あきこ

2
シーボルトと日本人妻タキを主人公にした物語といえばありきたりのものだが、本書は間宮林蔵、謎の少女こよも登場する。またタキの初恋の相手は高良斎にするなどなかなか面白い設定が施されている。タキとシーボルトの物語というより貧しい娘タキがその美貌で強く人を愛し、生き抜いた記録というべきかもしれない。シーボルト事件の描写も多く、タキの裁かれる場面はちょっと作りすぎかも。まあ小説だからいいかな。2016/11/15

Splash

2
鬼龍院花子の生涯などの脚本を書いてきた名脚本家の初の小説。歴史を舞台にしているが、ドラマを見ているような、ある意味では出来すぎに見せ場を作っている感あり。途中で少しさめてしまった。とは言え、あきさせないエンタメ小説だと思う。2016/09/10

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