出版社内容情報
税金ゼロ。学校・病院はタダ。食事はすべて外食。国民は誰も働かない……。そんな夢のような国が、本当に存在します。
税金ゼロ。学校・病院はタダ。食事はすべて外食。国民は誰も働かない……。そんな夢のような国が、本当に存在します。その名はナウル共和国。この世界史上サイテーのなまけもの国家を襲った(ある意味しょうがない)危機! の物語。
内容説明
太平洋の赤道付近にぼんやりと浮かぶ島国、その名はナウル共和国。アホウドリの糞という資源(燐鉱石)で、世界史上類を見ない“なまけもの国家”となった島のゆる~い危機をユーモラスに描いた作品から9年。その後のナウルはどうなったのか。文庫版大幅加筆でいま、真相があきらかに(ただし、やわらかめ)。
目次
1 ハッピーゴーラッキー
2 チェックメイト
著者等紹介
古田靖[フルタヤスシ]
ライター。69年愛知県生まれ。名古屋大学工学部電気学科中退。2012年4月電子雑誌トルタルを創刊
寄藤文平[ヨリフジブンペイ]
アートディレクター。73年長野県生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科中退。近年は広告アートディレクションとブックデザインを中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Willie the Wildcat
52
愛らしいイラストとは裏腹に、迎えた過酷な現状。列強に左右される政策、天然資源頼りの政策、あるいは楽天的な国民性など様々な要因。確かに、国家としての未熟さと言えばそれまでだが、先進国の指導・支援の計画性の欠落と、世界的な天然資源に対する無策が根底の問題と感じる。一小国の問題と片付けることなく、事例として国連などの国際レベルで課題に取り組み、その結果を他国、あるいは環境問題に適用できないものだあろうか。それにしても、糞が燐鉱石になり、しかも島を構成?!これまた自然の果てしない力なり。(笑)2016/09/26
リキヨシオ
19
「アホウドリの糞」が堆積してできたという世界三番目に小さな国家「ナウル共和国」が辿った百年の実話。自給自足だった島国生活が貴重な資源「燐鉱石」の採掘をきっかけに「植民地支配」「ナウル共和国の独立」「成金国家」「太平洋の首長国」「世界一の肥満国」「国籍の販売」「タックスヘイブン」「難民収容代行サービス」「国家失踪事件」など他の国にはない波乱万丈な歴史の数々。超大国、当事国ではないのに「第一次・第二次世界大戦」「9・11テロ」など世界的な出来事の余波をナウル共和国は受けている。世界の歴史の側面も構見えた。2018/12/21
ちぃ
18
アホみたいなほんとのはなし!資源で稼いでる国にとってはいつ起きてもおかしくないな。。2018/07/29
おくりゆう
9
どこかの本で見て興味が湧いた一冊。タイトルに帯の「税金ゼロ。学校・病院はタダ。食事はすべて外食。誰も働かない…」「世界史上サイテーのなまけもの国家を襲ったある意味しょうがない危機!まぬけな打開策秘話。」とツカミは十分、気の抜けた(失礼)絵とマッチして面白おかしく読むことができました。2014/09/12
ぐりとぐら
8
[再読]掃除してたら出てきたので、再読。アホウドリの糞が堆積してできた資源で、産油国並みにリッチになった、ナウル、迷走の歴史。この本が書かれてから、だいぶ年月がたっており、今はどうなっているか?去年くらいに、テレビでナウルの事をやっていた。資源が枯渇しつつあるけど、今まで税金のみで暮らしてきた国民は、今も働かずにいるらしい。資金はどこからくるのか。難民キャンプ用の土地を確保し、他国で受け入れた難民を連れてきて、その国からお金貰ってるそう。2017/04/19