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アスペクト文庫
おしまいの噺―落語に生きた志ん生・馬生・志ん朝一家の物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784757220317
  • NDC分類 779.13
  • Cコード C0195

内容説明

姿を見ただけ、高座で寝てしまっても客を満足させた落語の伝説、志ん生。滑稽噺、人情噺とネタ数が多く、高座を沸かせた噺の職人、馬生。高座にあがるだけで、江戸の粋と華を感じさせた志ん朝。落語に生きた三名人を生んだ一家の長女が語る、泣き笑い幾星霜。

目次

1章 子ども時分の家族の暮らし(父と母のなれそめ;地震で酒屋 ほか)
2章 お父さんの襲名(『桃太郎』の噺;ささやかな初恋 ほか)
3章 志ん朝の弟子入り(お父さん、大活躍;お見合い ほか)
4章 お父さん倒れる(お父さん、危篤;「酒くれ!」 ほか)
5章 おしまいの噺(お母さんの形見分け;また働きに出る ほか)

著者等紹介

美濃部美津子[ミノベミツコ]
1924年、五代目古今亭志ん生の長女として生まれる。母りんとともに美濃部家を影で支え続けた。十代目金原亭馬生、三代目古今亭志ん朝は弟。貯金局を経て、ニッポン放送勤務。志ん生のマネージメントも行なっていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

105
著者は、志ん生の長女で、志ん朝の姉。「芸人は死んじゃうと芸ごと持ってかれちゃうんですよ。それが悔しくってしょうがない。死んだあとでいい噺家だったなんて思い出になったって意味がない、たくさんの人に聞いてもらえてなんぼなんですよ」 巻末の対談で談志が言うことがなにより志ん生をあらわす。「志ん生のすごさは俺が実証しているはずですよ。志ん生の集大成を自分の落語にもってきて、現実に売れているんですから。古今亭志ん生、あれこそ落語、具体的にはどういうことかって、人間を語っている。その一言に尽きますね。…粋なもんだ」2016/01/02

kera1019

4
文庫化にあたって「三人噺」に少し書き足してあるけど、美津子さんの家族に対する愛情はヤッパリ深くて暖かい気持ちになりました。負けず嫌いで怖がりで照れ屋。飄々としてるのに、おりんさんがそばにいないとダメな志ん生師匠、好きに生きて皆に愛された志ん生師匠。美津子さんの言葉の端々から愛すべき志ん生師匠が溢れてました。2014/02/27

みむら しんじ

4
やさしい家族の話と、志ん生、馬生、そして志ん朝とも別れ。最後には涙をポロポロと流しながら読んでいた。志ん生の跡を継ぐかどうかという秘話も込められていて落語好きにはたまらない一冊だ。何よりも巻末の著者と立川談志との対談は凄い。談志があんなにも人前で志ん朝を褒め倒したのを聞いたことがない。もう、みんなみんな逝ってしまった。750円でこの感動が味わえるとは本は素晴らしい。2012/11/06

舟華

3
古今亭志ん生の娘さんが、一家のお話をしてくれた。志ん生師匠はとっても怖がりでそしてとっても偏屈で変わり者。売れない時期は家族で貧乏をし奥様が支えた生活だったとか。それでも馬生師匠と志ん朝師匠とも関係が良かったのは、きっととっても人が良かったのでしょう。「芸人は死んだら芸まで持っていかれる」という言葉にハッとした。志ん朝師匠には志ん生を継いでほしかった。馬生師匠と共に若くして逝ってしまったなぁ。貴重な本を読めた感覚でした。2022/04/22

Shigeo Torii

3
本自体は、7年前の文庫化。最後の生証言というか記録。其れなりには、聞いたエピソードではあるが。2012/11/25

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