内容説明
上方をこよなく愛した名人を、名人が語る。上方に、もっとも訪れた江戸前の咄家は三代目古今亭志ん朝であり、上方でもっとも愛されたのも志ん朝だった。その上方で見せた志ん朝の素顔、芸のすごみを上方の名人たちが語りつくす。
目次
1章 三代目桂春團治
2章 笑福亭仁鶴
3章 露の五郎兵衛
4章 内海英華
5章 上方に最も愛された咄家
6章 志ん朝の主な出演記録
もうひとつの志ん朝とカミガタ
著者等紹介
岡本和明[オカモトカズアキ]
著述家。1953年生まれ。早稲田大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kera1019
4
志ん朝師匠のように「本当はこうなんだよ」って教えてくれる先輩がいなくなると"今風のやり方"が天下をとるでしょうな。と語った仁鶴さんも志ん朝師匠の事を神様ですと語った内海英華さんの言葉も、三代目、春團治師匠との二人会の話も志ん朝師匠の人柄が出てて秀逸でした。2014/02/26
ワンモアニードユー
2
春團治師や仁鶴師のインタビューという興味深さがあったものの、この厚さに比して内容はスッカスカに感じました。 行間の余白とかインタビュー以外の記述とか、無理くりページを揃えにいった感があり、好感はもてませんでした。 志ん朝師に罪はないのですが、なんか残念。 ブックレットでいいじゃんというくらいの本です。2015/07/12
とりぞう
2
ただ志ん朝を知っていた人にインタビューをしただけという印象を受けてしまった。読んでも新たな志ん朝像などを描くことができなかったのが残念。2011/05/18
OMO
1
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2023/05/16
みむら しんじ
1
志ん朝と交流の深かった上方落語の噺家たちとのインタビュー形式をまとめた一冊。東京と上方落語とでは同じ落語でも、落語の質において大いに違うとされている。志ん朝でも上方で本当に受け入れてもらえるには5年間かかったと自身言っているほどだ。しかし、そこまで根を下ろそうとした東京の噺家はほぼいない。志ん朝の人格や考え方の一端を見ることができる。インタビューである著者の質問があまりに浅く、もっと本質に踏み込んで欲しかったといささかの物足りなさも感じた。読了。2015/12/10