感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
funuu
12
1637年捕らえて売られアフリカ人の奴隷の数はやがて総数1500万人にものぼったが、良心の呵責にさいなまれるイギリス人はほとんどいなかった。イギリスで捕まって売られる白人は、それとはまったく違うものだと受け取られていた。アフリカ黒人を奴隷にすることはまったく合法的なものだと思われていたし、拡大するイギリスの国際貿易ではきわめて利益率のいい商売だと考えられていた。この二種類の奴隷貿易が本質的には同じものであり、黒人奴隷も道徳的には正当化できないのではないかという認識が生まれれたのは、それから1世紀あまりが経2016/07/14
ワコ
3
海岸沿いのヨーロッパ人がイスラム人にさらわれて奴隷化されていた、という話はこの本で初めて知りました。奴隷化された白人の身の振り方についても考えさせられました。余談ながら「こんな極限状況でも飯がまずいと不満を洩らして嫌われるフランス人」には苦笑してしまいました。
ラウリスタ~
3
こんなことみんな知らないんだろうなと思っていたら、塩野七生さんの新作でガッツリ扱われていました。勉強になります。2009/07/14
Yohei Kameya
1
僕は世界史に関して恐ろしく無知。 白人奴隷の事は全く知らなかった。 3日で読了 面白かった。 アラビアの雰囲気等を想像しつつ一気に読めた。 勿論 現在の価値観とは全然違うのは当たり前なのだけれども、人は敬意を持たない者には残酷になれるという恐ろしさを感じた。 普段は読まない類の本だけれども、だからこそ新鮮に読めた。 2019/10/14
藤咲里亜
1
白人奴隷を意外に知らない方が多いらしいですね。これは結構生々しいので、知りたい人のみに薦めたいです。ただ実話らしいので、視点が被害者よりなのは否めません。どうしてイスラムが白人奴隷を必要としたのか、イスラム側の歴史や、あと日本人には土地ごとに支配者がいたとか説明しないと分からないので前置きとかでやってもらえるとありがたかったかもしれません。2009/08/17