内容説明
極度に中央集権的・強権的だったスハルト政権が倒れ、その後、急速な“改革”が進められたインドネシア。抑圧から解放された地方社会に、どのような変化が見られるのか。第一線のインドネシア研究者たちが、フィールドワークにもとづいて明らかにする。
目次
第1部 序(ミクロロジーのアプローチ;インドネシアの国家統治制度―スハルト後に何が変わったか)
第2部 行為‐知識への焦点あわせ(分権化に伴う暴力集団の政治的台頭―バンテン州におけるその歴史的背景と社会的特徴;「開発」を振り返る―中カリマンタン泥炭地開拓移住者のミクロロジー;地方自治と民主化の進展―バリの事例から)
第3部 歴史の累積的効果(西ジャワ伝統芸能と地方分権;合議・全員一致と多数決原理の間で―インドネシアの村落会議と村落議会;マイクロ・トランスナショナリズム―ボルネオ島西部国境の村落社会誌)
第4部 コミュニケーションと解釈(中部フローレスにおけるアダットの現在;「アダット」と「アガマ」のはざまで―バリにおける影絵人形遣いダランの宗教的役割の行方;改革期バリの地方メディア)
著者等紹介
杉島敬志[スギシマタカシ]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。専攻、社会人類学
中村潔[ナカムラキヨシ]
新潟大学人文学部教授。専攻、文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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