内容説明
どんな政治・経済制度もその国の国柄・歴史、その地域独自の文明と離れて機能しはしない。アメリカ・中国の荒々しい帝国型文明と異なる文明観をもって、わが国は東アジアとつきあえるのか。
目次
1 二つの帝国型大文明の狭間で漂流する日本―司馬遼太郎の文明論を手掛りに(「東アジア」という地域概念は有効か;司馬遼太郎のアメリカ・中国文明論;帝国型文明の荒々しさ ほか)
2 東アジアの中での日本の戦略―経済統合をめぐって(東アジア経済統合に関して本当は何が問題なのか;日本と東アジアとの経済関係;自由貿易地域FTAという地域主義の枠組み ほか)
3 一色には塗りつぶせない世界の文明地図―強靱な文明圏の歴史的個性(イラク戦争をはじめたアメリカ;二〇世紀後半におけるアメリカの世界戦略;アメリカが描き出している世界地図 ほか)
著者等紹介
原洋之介[ハラヨウノスケ]
1944年兵庫県生まれ。1972年東京大学大学院農学研究科博士課程修了。1976年農学博士。東京大学情報学環・東洋文化研究所教授。専攻は経済発展論、アジア経済論、農業経済論。主著作に『クリフォード・ギアツの経済学』(リブロポート、1985年、1986年度発展途上国研究奨励賞受賞)、『東南アジア諸国の経済発展』(東京大学東洋文化研究所、1994年、第12回大平正芳記念賞受賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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