日本の〈現代〉<br> 大学の反省

日本の〈現代〉
大学の反省

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757141025
  • NDC分類 377.21
  • Cコード C0037

内容説明

いま大学に何が必要か。難問が山積し、魅力を失い始めた日本の大学。その現状を正確に透視し、新たな希望の道を探る。

目次

1 変化と現況(不完全な改革;「憧れ」の喪失)
2 知識の公共性(知識の探求と自由の保障;産業社会における人文学)
3 知識生産の分業と協業(産業と学問;専門的職業人とエリート)
4 適正な競争に向けて(競争と質の保証;大学の国際化;知の権力の分散)
結びにかえて―三つの提言

著者等紹介

猪木武徳[イノキタケノリ]
国際日本文化研究センター所長。1945年生まれ。京都大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了。大阪大学経済学部教授、国際日本文化研究センター教授を経て、2008年より現職。専門は労働経済学、経済思想、現代日本経済史。おもな著作に『経済思想』(岩波書店、1987年、サントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞)、『自由と秩序―競争社会の二つの顔』(中央公論新社、2001年、読売・吉野作造賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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じぇふ

15
かなり間を開けて一旦読了。かなり幅広に大学の役割、課題、それに至る経緯などがまとまっていて、国プロを実行する上での大学への期待値などの考え方含め、考える材料になった。個人的にはまだ理解が追いつかない部分もある為改めて時間をおいて読んでみようと思う。2021/06/09

Nobu A

8
購読本読了。歴史的背景を踏まえ、国際比較も交えながら最高学府が抱える問題の核心にメスを入れようとする本。戦後、アメリカやヨーロッパとは異なる財政基盤から始まった国内大学を産官学連携の弊害、狭い専門化の危険性、病院VS大学の評価等、広範囲に多様な視点から教育機関の在り方を検証し、「総合的な教養教育」「良質な私立大学への助成」「教師養成」の三つを提唱。とても示唆に富む。マス化した大学で教養教育の重要性を説き、ニューマンの言及が秀逸。情報の統合力だけでなく、個々の位置づけと理解力、そして相互関係を判定する力。2018/06/20

Moloko

4
労働経済の研究者が日本の大学の行く末を案じて、公私格差の激しい大学の財政、卒業生が社会で活躍できていない現状を抱える文系大学院の専門職過程、受験勉強という枠の中だけの学習の横行、終身在職権と任期制の狭間、学問の自由と産官学「連携」(または腐敗の温床)、企業との共同研究と利益相反及びに研究成果の公開の問題、大学の評価と競争の裏にある地方orマイナーな大学への予算カット、留学生や外国人研究者への待遇に改善の余地がある日本の政策、日本の国際発信としての学術政策、日本の学問の権威の偏重と集中化、等々面白い。2017/01/31

まころん

3
これから/時間切れで返却。 また機会があれば。2019/04/15

stateishi

3
日本では高等教育について体系的に学ぶ機会があまりなく、真面目に学びたければ院に行く必要があります。そのうえ、院進学にもそれなりの基礎が求められ、いずれにせよ基礎的な知識については独学をする必要があります。この本は、そういった、初学者・高等教育に関心を持ち始めた方が読むのにとても適した本だと思います。もちろん紙幅という限界はありますが、300ページ前後でこれだけ整理されていたら、十分過ぎるでしょう。2400円というコストパフォーマンスも素晴らしいです。2009/08/30

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