内容説明
文化の異なる人々は、どのようにして交易をはじめたのか？そこには常に特殊な仲介集団トレード・ディアスポラ（交易離散共同体）がいた！古今東西の事例を網羅し、経済史・文化史に新視座を拓いた新古典、待望の邦訳。
目次
第１章 交易離散共同体と異文化間交易
第２章 アフリカ―交易の起源、競争の諸形態
第３章 アフリカ―商人と交易共同体
第４章 古代交易
第５章 交易の新しい軸―地中海から中国へ、紀元前二〇〇‐紀元後一〇〇〇年
第６章 東アジア海上交易、一〇〇〇‐一五〇〇年
第７章 アジア海上交易へのヨーロッパ勢力の参入
第８章 ヨーロッパ勢力拡大期のアジア交易離散共同体
第９章 一七世紀の陸上交易―ヨーロッパ‐東アジア間のアルメニア人商人
第１０章 北アメリカ毛皮交易
第１１章 交易離散共同体のたそがれ
著者等紹介
カーティン，フィリップ・Ｄ．［カーティン，フィリップＤ．］［Ｃｕｒｔｉｎ，Ｐｈｉｌｉｐ Ｄ．］
ジョンズ・ホプキンズ大学名誉教授
田村愛理［タムラアイリ］
東京国際大学教授（商学部）
中堂幸政［チュウドウユキマサ］
大東文化大学教授（国際関係学部）
山影進［ヤマカゲススム］
東京大学教授（大学院総合文化研究科）
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感想・レビュー
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人生ゴルディアス
4
古代から近代にいたるまでの、レバント以東の長距離交易について大枠をわかりやすく記してくれた。地図も多くて親切です！ ただ、ディアスポラによる交易のありかたについての本、という触れ込み（帯にもある）が、それが強く当てはまるのはアルメニア人の事例だけではなかろうか。もっと異国文化内で暮らす同胞の協力を得て現地勢力と交易する具体的なやり取りが詳述されるのかと思ったが、ほとんどなかった。史料の問題もあるのだろう。東南アジアにおけるヨーロッパ勢の説明は非常にわかりやすかった。ブリカスは常に害悪。シンガポールが例外か2021/05/03
