内容説明
カラヴァッジョのローマ時代初期作品に、ジョヴァンニ・ダ・ジョヴァンニの「夏の大広間」に、ベルニーニの“聖テレサの法悦”に、ボッロミーニのサン・カルロ・アッレ・クアットロ・フォンターネ聖堂に、ポッツォの“聖イグナティウス・デ・ロヨラの栄光”に、ティエポロのパラッツォ・ラビアのフレスコ画に、イタリア・バロック芸術の真髄を表わすこれら作品の飛翔する芸術郷のネクタルを!
目次
プロローグ 天翔るバロック
第1章 カラヴァッジョと二人の画商―ローマ時代初期の画家の足跡をたどって
第2章 ジョヴァンニ・ダ・サン・ジョヴァンニ「夏の大広間」の装飾―ピッティ宮殿におけるバロック期の表象
第3章 ベルニーニの『聖テレサの法悦』―「ベル・コンポスト」によって可視化された聖女の幻視
第4章 「自然は直角の敵」―サン・カルロ・アッレ・クアットロ・フォンターネ聖堂とボッロミーニの曲線の詩学
第5章 「神のより大いなる栄光のために」―アンドレア・ポッツォのサンティニャーツィオ聖堂身廊天井画
第6章 パラッツォ・ラビアのクレオパトラ―ジャンバッティスタ・ティエポロの『出会い』と『饗宴』をめぐって
エピローグ バロック、あるいは拡張する世界のしるし