フィレンツェ文化とフランドル文化の交流

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  • サイズ A5判/ページ数 318p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784756605863
  • NDC分類 708
  • Cコード C0071

出版社内容情報

初期ルネサンスにおける、フィレンツェの商人とフランドルの美術表現との文化的交流を詳細に跡づけ、北方絵画の特徴である人物や動物や身のまわりの風景などを目を欺くばかりに写しとった彩り豊かなみごとなイリュージョンを明らかにし、古代的な理想様式の成立過程をイコノロジーというテクネーで解き去る。

第1章 一五世紀における北と南の芸術文化の交流
第2章 フランドル美術とフィレンツェの初期ルネサンス
第3章 一四八〇年頃のロレンツォ・デ・メディチのサークルにおけるフランドル美術とフィレンツェ美術
第4章 ウフィツィ美術館のロヒールの《キリスト埋葬》
第5章 一枚のフィレンツェの絵画のために――フランス・プリミティヴ絵画展に欠けていた作品
第6章 ブルゴーニュのタピスリーに見られる働く農民
第7章 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現
附 論 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現(講演草稿)
原 註
補 註
図版一覧
解 題 初期ルネサンスにおけるフランドルとフィレンツェの美術 加藤哲弘
解 題 フィレンツェ銅版画の誕生と発展 伊藤博明
あとがき
人名/著作名/美術作品名 索引


イタリア初期ルネサンスの美術愛好家たちは、奇妙なことに、北方で制
作された美術品をとくに好んでいた。これは、彼らが早くからフランドルの板絵のもつ内面的な本質を理解していたからというわけではない。フランドル絵画は、さしあたっては、むしろ逆にそのもっとも外面的な特性ゆえに、好奇心旺盛なパトロンたちの心をとらえていた。つまり、彼らの鑑識眼を喜ばせたのは、人物や動物や身のまわりの風景などを目を欺くばかりに写しとった、彩り豊かなみごとなイリュージョンだったのである。

内容説明

フィレンツェ人の美的心性と、フランドルの彩り豊かな美術表現との、文化の相互交流が生む精緻な美の世界、時空を貫き、表象の閾をとりはらい、世界の隠された徴を顕にする、イコロジーというテクノ‐イデアの精華。

目次

第1章 一五世紀における北と南の芸術文化の交流
第2章 フランドル美術とフィレンツェの初期ルネサンス
第3章 一四八〇年頃のロレンツォ・デ・メディチのサークルにおけるフランドル美術とフィレンツェ美術
第4章 ウフィツィ美術館のロヒールの“キリスト埋葬”
第5章 一枚のフィレンツェの絵画のために―フランス・プリミティヴ絵画展に欠けていた作品
第6章 ブルゴーニュのタピスリーに見られる働く農民
第7章 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現
附論 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現(講演草稿)

著者等紹介

伊藤博明[イトウヒロアキ]
埼玉大学教養学部教授

岡田温司[オカダアツシ]
京都大学総合人間学部教授

加藤哲弘[カトウテツヒロ]
関西学院大学文学部教授
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感想・レビュー

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roughfractus02

6
美術史は国、都市、地方のような場所によってその特徴を区別するが、場所という考え自体が文化的表象であり、他との「交流」の中で浮かび上がるイメージである、と本書はいう。著者はフィレンツェとフランドルの「風景」の描かれ方に注目し、動植物の種類や農民の衣服や道具等から、都市と近郊間の物流、そして都市の港から遠隔地貿易中心に勃興する資本主義経済へ読みの範囲を拡大する。後にデューラーによって美術史の新ジャンルとなる風景画は、まず「風景」というイメージの形成に歴史的社会的ネットワークが張り巡らされて形成可能となるのだ。2019/04/05

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