内容説明
「ドラッグの習慣ははたから見るほどロマンティックなものではない」。イカガワシさと凄惨さに満ちたドラッグ・レクイエム。新原稿、ドラッグ年表を加えて新装改訂。
目次
麻薬と神のあいだできみは不断の飢餓を訴えている―清水俊彦詩集『直立猿人』から
彼は甲虫のように、いや、甲虫の幽霊のように鍵盤に張りつき、とまっていた―石原慎太郎『ファンキー・ジャンプ』から
それは遊びではなく、自分の感性とこの世界との勝負だったというほうが正解である―中上健次『破壊せよとアイラーは言った』から
ソレハ存在スルコトノ青イ月夜デアル―木津豊太郎詩集『普通の鶏』から
からっぽの注射器のようにまっすぐに致命的にやってくる夜―ジム・キャロル詩集『ニューヨーク・ヴァリエーション』から
麻薬は酒やマリファナのような人生の楽しみを増すための手段ではない―ウイリアム・バロウズ『ジャンキー』から
堕落のもつ性格の一つには孤独という偉大なる人間の実相が厳として存している―坂口安吾『堕落論』から
人がドラッグを用いるのは、それが効くからだ―アンドルー・ワイル『ナチュラル・マインド』から
これは戦争のようなものだ。すぐそばで自分の最良の友が頭を吹っとばされるのを見る―ダン・エイクロイド『ベルーシ最期の事件』から〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
厭世GUY
1
ボードレール、ジミ・ヘンドリックス、フィリップ・K・ディックなど、創造的な文学や音楽とドラッグには無視できない関わりがある。創造的な作品を生み出すためにドラッグが必須であるわけではないが、「彼ら」がその作品群を生み出すためにはドラッグは必須であった。そんな、トリップに魅入られた者たちのエピソードを、本人たちの言葉を引用しながら紹介するオムニバス形式のエッセイ。50~90年代のほぼ全てのドラッグを網羅しており、体系的にドラッグを理解できる教科書とも言える本。作者のジャズ愛好家としての嗜好性が強く出ているが。2013/09/05
showgunn
0
疲れた2015/11/09
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- 和書
- ルソーを学ぶ人のために