ルソーを学ぶ人のために

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  • サイズ B6判/ページ数 328,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784790714941
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C3330

内容説明

生誕300年!新たなルソー像の構築。最新の研究成果を取り入れつつ、『社会契約論』、『エミール』、『告白』など主要作品を精密かつ大胆に読み直すとともに、美学や言語論等の個別テーマをも解説。ルソーのラディカルな思考、批判精神を生き生きと現代に甦らせる。

目次

1 人と思想(人と生涯―ルソーという事件)
2 作品世界への招待(『学問芸術論』―思想家ルソーの原点;起源の探求と社会批判―『人間不平等起源論』を中心に;「演劇」をめぐって―『演劇に関するダランベール氏への手紙』;『新エロイーズ』―パトスの解放を志向する「貞淑な」女性の物語 ほか)
3 新たな眼差し―ルソー思想の現在(ルソーにおける言語の問題;近代美学の生成と対峙するルソー―ピュグマリオニズムの芸術論に向けて;“法”の深層―ルソーの政治・社会思想と現代;フランス現代思想とルソー―ラクー=ラバルトのルソー解釈)

著者等紹介

桑瀬章二郎[クワセショウジロウ]
1968年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。パリ第7大学博士。現在、立教大学文学部准教授。Les Confessions de Jean‐Jacques Rousseau en France(1770‐1794):les am´enagements et les censures,les usages,les appropriations de l’ouvrage(フランスにおけ『告白』の批評)(Honor´e Champion,2003)で渋沢・クローデル賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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翔亀

21
多面的なルソーらしく幅広い分野の12名の研究者による最近の研究動向紹介。政治思想史や政治理論ではなく、文学・哲学寄りの分析が中心なのは、偶然なのか。ルソーといえば、フランス革命そして民主主義にすぐに結びつけたがる私などにとっては、新鮮ではあるが手強過ぎ。ルソーが語るのではなく、フランス現代思想の哲学的考察の対象としてルソーが語られる。つまり、デリダであり、ドゥールズであり、ラクー=ラバルトの解説って感じ。ルソーはそれだけ奥深いということか。全体像の概観には役立ったが、エミールや告白も読んで立ち戻りたい。2014/03/11

うえ

4
二章は『学問芸術論』について。ルソーは1794年の懸賞論文「学問と芸術の復興は習俗を純化するのに貢献したか」に応募し一等入選を果たす。十三人応募者がいたらしく、王権やアカデミーによる学芸の振興を称える肯定論者が圧倒的多数であったという。ではなぜ常識を覆す逆説であるルソーの『学問芸術論』が一等だったのか、という所は仔細にはわからない。一応「その称賛は、主としてレトリック的な弁論としての逆説の斬新さに向けられたもの」とあるが、それだけで取れるものなのだろうか。その後の『人間不平等起源論』は受賞を逃しているし。2023/03/14

鵜殿篤

1
【要約】ルソー特有の矛盾は、ものごとを論理的に突き詰めた末に、論理の限界に突き当たったことに由来する。ルソーを学ぶということは、まずルソーの自己言及の輪に絡め取られることだ。ルソーが「自伝」ジャンルの確立者ということは、そういうことだ。2017/06/11

bass

1
随分前に読んだハズで、本には付箋をあちこちに施してあるが、全く内容を覚えていない。強いて言えば、一箇所だけ「嘘だァ」と思えたところがあったはず、との印象だけなら残っているものの、中身はやはり覚えていない。『告白』を読んでもピンと来ないので、年表参照のために引っ張りだしたが、本書は本書で折を見て再読すべきかも。2016/01/27

こひた

0
新エロイーズの歴史的影響に興味があり。2015/08/21

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