内容説明
1冊の本が未来を変えると信じた時代。イラストレーター真鍋博が手がけた書籍・雑誌・業界誌など974点を収録。
目次
第1章 書籍 第1部
第2章 書籍 第2部
第3章 教科書・教材
第4章 雑誌
第5章 業界誌・広報誌
第6章 真鍋博自著
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
72
真鍋博が装幀を担当したすべての書籍・雑誌と、真鍋自身の著書についての、全カバーを紹介する豪華な本。66年から79年までカバーを担当した『ミステリマガジン』と、67年から91年までカバーを担当した日本科学技術者連盟の機関紙『engineers』が印象深い。編集者のインタビュー収録は、新潮社・櫻井幸子・高梨通夫、東京創元社・戸川安宣、文藝春秋社・新井信。ジョーゼフ・ヘラーの『キャッチ=22』も真鍋装幀だったのか。2023/03/12
たまきら
44
息子の真さんより贈っていただく。この人の絵は、多くの人にとって「あのころ読んだ本」の匂いを放っている。それは特別な感覚であり、どこか「彼の本」とリンクしたものだと思う。同時に、こういう本が出る理由にはこの画家のことを人として愛した人たちの、愛の力があると思う。眺めながら、きちんとこの時代を知っている編集者の文章がもっと入っていたらなあ…と思いました。2023/04/25
ぐうぐう
35
真鍋博と言えば、新潮文庫の星新一、そしてハヤカワ・ミステリ文庫のクリスティーをまずは思い出す。本書には、実に974点もの真鍋のイラストが収録されていて、仕事の幅広さと量に圧倒される。真鍋=SFとミステリというイメージが覆る、それは幅であり量だ。例えば、三島由紀夫や有吉佐和子といった文芸作品の表紙を手掛けていたのは驚きだ(本書で、学生時代に愛読していた創元推理文庫の『ポオ小説全集』も真鍋の仕事だったと知り、さらに驚いた)。(つづく)2023/02/10
kei-zu
20
少年期に書店や図書館の書架で眺めた、懐かしい本の表紙が並ぶ。星新一は全作を所有していたので、掲載される書影が特に楽しい。 書籍だけではなく、雑誌や教科書などの表紙も掲載され、繊細な描線や鮮やかな色彩に「あの頃の未来」が浮かび上がります。2023/06/20
Susumu Kobayashi
8
大部分は真鍋博の装丁した本の表紙の羅列で文字部分は少ないが、筒井康隆、豊田有恒といった作家や編集者が文章を寄せている。驚くほどいろいろな本で遭遇していた。創元推理文庫のヴァン・ダインは真鍋博のカヴァーに変わる前だった。技術・家庭の教科書は男女別だが、今はどうなのだろう。2023/02/23