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内容説明
妖精と魔法の国、アイルランドが生んだ挿絵画家ハリー・クラークの世界。イラストからステンドグラスまで約180点を収録。
目次
第1章 ハリー・クラークの挿絵作品(アンデルセン童話集/神秘と幻想の物語/ときは春/シャルル・ペロー童話集/ファウスト/スウィンバーン詩集/髪の毛盗み/あるグレート・ハウスの歴史/生命の水/ハリー・クラーク・ヴァラエティ)
第2章 ハリー・クラークのステンドグラス作品(ハリー・クラークのステンドグラス;聖ジョセフ教会/その他の教会/礼拝堂のためのステンドグラス/聖アグネス祭の前夜/ジュネーヴの窓/女王たち/その他、小さなステンドグラス作品)
第3章 ハリー・クラークをめぐる人たち(ハリー・クラークをめぐる美術の流れ;ハリー・クラークをめぐる人たち;ハリー・クラークと同時代の挿絵画家たち)
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
評論家。作家。早稲田大学ロシア文学科卒業。平凡社に勤務。『太陽』編集長を経て、独立。美術、都市論、文学、映画、音楽、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yn1951jp
35
19世紀末のビアズレーらの後継として、アイルランドという妖精の国からあらわれた挿絵画家ハリー・クラークの見事な作品集/海野弘は3つのキーワードをあげる。〈アイルランド〉19世紀末もアイルランド・ルネッサンス;ケルト伝説の復活、〈ステンドグラス〉ガラスと紙を自在に往復する幻灯的ヴィジョン、〈ゴシック〉ミステリアスなもの、超自然的なもの、戦慄的なものへの感性/やがてステンドグラスと挿絵という2つの世界の境界も曖昧になり、怪奇で快楽的なイメージのなかで溶け合う。この豪奢なイメージの世界は現代においても比類ない。2015/10/09
kaori
34
ハリー・クラーク。彼を語るに必要なのは二つ。挿絵画家として、またステンドグラス職人として。まず挿絵は本業ではなかったが、ビアズリーなど同時代の画家やジャポニズムの影響を大きく受け、本職ではタブー視されがちなモチーフ、表現を大いに発揮している。バレエ・リュスにも影響を受けていたようで衣装の模様の細かさは特筆すべき。現代の舞台映画衣装にしてもきっと見劣りしないだろう。それは構図全体にまで及ぶ。二つ目のステンドグラス。これも同時代に盛んであったアーツ・アンド・クラフツ運動の潮流に乗り、見事に開花された。続く→2014/10/03
moku*
18
美しいです。緻密で繊細な世界観。ステンドグラス作品にもうっとり。悦に浸れました。大人向け。ダークな感じが素敵。2015/04/17
遠い日
13
挿絵画家であり、ステンドグラス作家でもあるハリー・クラーク。そのダークでアンニュイな世界観。独特の美の表現に含まれる、昏さに魅かれる。一枚の絵に描かれた物語の重み、そういうものを感じさせられるのだ。2014/11/18
大粒まろん
12
ビアズリーの影響を受けてるといえばこの人もそうだろう。アイルランドの魔法使いハリー・クラーク氏。どこでも断られていた彼の絵を認めたのが、ジョージ・ハラップ氏。そして彼の代表作はエドガー・アラン・ポー「神秘と幻想の物語」。元々ステンドグラスを研究していた彼の仄暗い中に光をとり入れてる持ち味に、ポーの作品は頗る合うのです。2023/04/23