内容説明
キノコ狩りから新薬開発、エネルギー問題、催幻覚性キノコまで、人気フードライターがキノコと菌類の王国を巡る、発見の旅を描いたエッセイ。キノコに夢中になっている人は、あらゆる場所にキノコを見出し、ものごとの全てはキノコが原因で起きている、と考えている。そんな菌類愛好症の人々が織りなす素晴らしきキノコの世界!
目次
キノコ狩りという名の饗宴
菌学会で出会った、魅力的なキノコ博士たち
役に立つ菌類、破壊する菌類、寄生する菌類
キノコハンター、キノコ泥棒、キノコ狂
キノコを育てる人々
官能のキノコ、トリュフ
マッシュルームのすべて
キノコは新時代のスーパーフード
薬になるキノコ、毒になるキノコ
マジックマッシュルームの誘惑
マイコテクノロジー―菌類応用技術という魔法
私たちは菌の集合体である
著者等紹介
ボーン,ユージニア[ボーン,ユージニア] [Bone,Euginia]
フードライター、ニューヨーク菌学会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
10
キノコに魅入られた、食べることを中心に据えた本。キノコを求めて何処へ出も。毒になるキノコ、食べるとおいしいキノコ、見た目がユニークで河合キノコ。菌類は世界の至る所に生きている。人体の公共空間つまり外胚葉(鼻、口、喉、腸、膣、肛門、肺など)には微生物が生息している。人間は、生きている限り、微生物と共生している。微生物(細菌)の腸内などでの重要性は認識されつつあるが、菌類の役割は重要だと思われつつも、まだ未知の部分が多い。その意味で、キノコを含む菌類の研究は可能性が大なのだ。2016/07/02
Tomoko.H
9
きのこ好きの著者の、きのこと菌類の本。きのこ、菌と細菌、微生物やバクテリアそれぞれの定義も知らないけど菌っていろいろすごいんだね。何もかも菌が影響している…そんな風に考え出したらマイコフィリアってこと。特にアメリカのキノコビジネス(きのこ狩りからサプリ、有用菌なども)の白熱ぶりが伝わる。きのこイベントがそんなにあるとは。日本にもあるのかな?アミガサダケって多分食べたことない。どんなんだろう。野生のきのこが減っているのは日本と同じだけど、とりすぎが原因かどうかはわからないのか。環境を救うかもしれない研究はが2016/04/11
ねこりん
4
きのこに魅入られた人々の、何とも濃い本。自分も相当なきのこ好きだと思うけれど、上には上がいるものです。きのこ栽培とか、薬効だとかいろいろあったけど、やはりきのこ狩りの話が一番ワクワクしました。2016/04/19
志村真幸
3
アメリカのキノコをめぐるノンフィクションだ。キノコ狩りにいそしむひとたち、菌学者たち、栽培業者、薬用研究など、さまざまな場面が、それに携わるひとびとの生き生きとした姿とともに描き出されている。 アメリカにこれほどまでにキノコをとりまく世界が広がっているとは知らなかった。キノコの講習会やキノコ狩りには愛好家たちが押しよせるし、高級な食用キノコであるアミガサタケを狙うキノコ・ハンターはアメリカ中を旅して暮らしている。 日本のキノコ愛好とは、まったく違う様子を知ることができ、とてもおもしろかった。2020/07/29
ひろ
3
キノコを追い求めて学会にまで乗り込むなんて凄い。。。そしてこの本の厚みといい、情熱が高まるとこうなるものか、、、と。引いてる訳ではない、むしろちょっと面白かった。そして装丁もなかなか目を惹く。2018/02/03