内容説明
戦うことが苦手な心やさしい巨人ゴリアテは隊長の命令である任務につくこととなった…もうひとつの巨人ゴリアテVS少年ダビデの物語。
著者等紹介
ゴールド,トム[ゴールド,トム] [Gauld,Tom]
1976年、スコットランドのアバディーンシア生まれ。エディンバラ・カレッジ・オヴ・アート、ロイヤル・カレッジ・オヴ・アートでイラストを学ぶ。2005年からガーディアン紙に毎週、マンガを連載中。現在、家族とともにロンドンに住んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
カフカ
40
旧約聖書を元に描かれた作品のようだけど、旧約聖書を全く知らない私は、ん?これで終わり??となってしまった。2022/04/24
みー
9
「正しい」とされてきた物事を、別の角度から見てみたら実は・・史実は時に勝者によって、都合がいいように書き換えられてきたのだろう。これはあくまで、旧約聖書の中のお話の一つであり、事実と言うこと自体が怪しいが・・このお話も、勝者側ではなく、敗者側からみたもう一つのゴリアテの物語である。これを読んでどう感じるのか、どう考えるのか・・それは読者次第。ただ、物事の結果は一つかもしれないが、そこに至るまでの過程は、表に出る事柄とは違う側面を持つものなのだろう、と・・誰もが思うだろう。2015/11/04
かわかみ
8
初めて読んだ著者。旧約聖書にある物語は、ただでさえ強いペリシテ人の中でも、格別の巨兵であるゴリアテを若いダビデが倒した勇気と信仰を讃えている。これを翻案して、ゴリアテは実は身体が大きいだけで気が優しくて戦は嫌いだったことにして、戦争や正義や英雄譚をシニカルに描いている。素朴な絵とストーリーで訴求力はある。例えれば、桃太郎が鬼ヶ島に行って鬼たちと仲良くなったと翻案したようなものだろう。趣旨はわかったけれども、むしろ、語られていない著者の動機や、隠されているかも知れない暗喩に関心が湧いた。2025/09/16
Yuuki.
5
何度読んでも、なんとも言えない切なさが残る作品。英語版、日本語版の両方を持っているが、個人的には日本語版の方がより淡々とした雰囲気に感じられて好み。
timeturner
3
えええ、ひどい、ひどすぎる━━でも、戦争ってこういうことなんだよな。王様が、隊長が、ましてやダビデだけが悪いわけではない。戦争に正義なんてないのだ。2021/12/18