内容説明
臨床の実際に対応した内科のための書―呼吸管理に必要な解剖学的事項、生理学的事頃を簡潔明快にまとめるとともに、呼吸器疾患の診断、病態生理、気道の確保・清浄化、胸膜腔の病態とその処置、肺の理学療法などについて述べ、さらには、人口呼吸をめぐる諸問題、患者モニター、心肺蘇生術、リハビリテーション、胸部外傷ならびに外科的事項、感染防止対策にまで言及している。人口の老齢化、生活環境の多様化に伴い、慢性呼吸器疾患は増加しつつある。これらの患者の慢性呼吸不全およびその急性増悪に対処するため、従来、麻酔医もしくは外科医が主として実施してきた呼吸管理に内科医が携わることも次第に多くなってきている。本書は、理論的説明が臨床の実際に充分対応できるよう配慮されており、このような一般内科医、研修医、医学生はもとより、呼吸管理に携わる看護婦、理学療法士などの方々にも充分役立つことと思う。
目次
第1章 呼吸と呼吸器系の解剖
第2章 呼吸器系の生理学
第3章 水と溶質の平衡
第4章 酸―塩基平衡
第5章 呼吸器疾患への生理学的アプローチ
第6章 呼吸器疾患の診断法
第7章 呼吸不全、酸素移送障害,組織酸素摂取障害
第8章 気道確保の方法
第9章 気道クリアランスを改善するための治療
第10章 肺ふくらまし療法
第11章 胸腔ドレナージ、胸腔閉鎖および剥皮法
第12章 呼吸治療薬
第13章 換気改善のための治療
第14章 組織酸素化改善のための治療
第15章 ウィーニング
第16章 患者のモニタリング
第17章 呼吸器リハビリテーション
第18章 心肺蘇生
第19章 胸部外傷と外科
第20章 入院患者の呼吸器感染の予防