内容説明
「アジア」において将来的に「共同体」成立の可能性はあるのか。中国の抬頭および米中対立による域内関係の緊迫化にコロナ禍の追い打ちが加わり、今日の地域情勢は、楽観的な将来展望を躊躇させるに余りあるといっても過言ではあるまい。しかし(あるいはそれゆえにこそ)、あえて、しかも秋田という「辺土」から、「共同体」実現の糸口になるやもしれぬ域内協力の拡大と深化の可能性について、多角的な視点から考察を試みる。
目次
縮小社会のサステナビリティ―秋田県五城目町を事例として
日本の外国人労働者政策と秋田、アジアの今後
日本の多文化共生政策と地方行政の役割―外国籍居住者への調査に基づく考察
ポスト成長時代における農村社会―グリーン・ツーリズムの実践者から学ぶ
異文化理解と開発援助―エジプト日本科学技術大学プロジェクトでの運営指導を事例に
日本における無形文化財と人口動態の変化
徳川政権期日朝交渉の諸相―「善隣友好」史観の限界をめぐって
激化する米中対立の「アジア共同体」構想への影響
ポスト・コロナ世界における専制政治と民主主義―米国、中国、インドの教訓
クリーン・エネルギーを巡る国際協力―ユーラシア・グリーンベルトの可能性
ミャンマーの混迷ー限られた役割の中で国連は何ができるか
SDGsとアジアの地域協力
著者等紹介
熊谷嘉隆[クマガイヨシタカ]
国際教養大学国際教養学部教授・副学長
水野智仁[ミズノノリヒト]
国際教養大学国際教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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