内容説明
内閣情報局次長として『東京新聞』の創刊に関わり、「竹槍事件」での東条による『毎日新聞』廃刊要求を取り下げさせる五郎。敗戦色の濃いなかなお本土決戦を主張する軍、重臣たちは東条内閣打倒にやっと立ち上がった。そして五郎は…。戦後、東京裁判の「戦犯」救援に奔走、近衛新党を巡り白洲次郎と対立、さらには自由社会を護る自由民主党を資金面から支える「国民協会」の会長に就いた五郎。五郎を取り巻く人間模様から敗戦前後の日本の歴史を描き切る。評伝を超えた歴史長編の完結編。
目次
群馬県知事時代(群馬への赴任;県政記者たちの不評を買う ほか)
内閣情報局次長時代(内閣情報局次長に就任;玉砕連続の戦況 ほか)
浪人時代(東条英機の予備役編人;近衛公爵との接近 ほか)
自由国民連合時代(自由国民連合の設立;安保騒動と岸内閣の退陣 ほか)
国民協会時代(財団法人「国民協会」の発足;協会結成上の障害―自民党の体質 ほか)