内容説明
王城としての首里城は、国王らの生活空間や政治の場だけでなく、国家祭祀の場である。その首里城正殿の大龍柱は「高く睥睨して、王邸を鎮護する」を端的に表している。「首里城復元に向けた技術検討委員会」が主張する大龍柱の向きは、はたして史資料批判に耐えうるものなのか、検証する。
目次
1 首里城大龍柱の主な論点
2 伝統文化の継承と技能
3 首里城正殿の大龍柱論争についての論評と問題提起―『冊封琉球全図』/ルヴェルトガ「写真」とその周辺
4 大龍柱の形態について
5 首里城及び大龍柱の形と心
6 ジュール・ルヴェルトガ「一八七七年の琉球諸島紀行」
7 首里城大龍柱の本来の向きと「寸法記」イラストの検討―相対説はなぜ根拠イラストを誤読したのか
8 改ざんされる琉球の歴史文化、そして空間―首里城大龍柱の向き問題から考える
著者等紹介
狩俣恵一[カリマタケイイチ]
沖縄国際大学名誉教授
田場裕規[タバユウキ]
沖縄国際大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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僕は沖縄に行ったことがない。仕事で出張もないし、友人にも沖縄出身者が居なかったからです。しかしずっと沖縄には興味がありました。理由は昔からよく「沖縄出身?」と言われたからです。顔が濃いので(笑)なので、2019年10月の首里城の火事はショックでした。この本では首里城の歴史が詳しく紹介されており、知らないことばかりで驚きました。戦前、首里城内に沖縄神社なるものがあったとか…再建される首里城が、琉球時代の設計に忠実に則ったものになることを願います。貴重な文化を「侵略」して欲しくないです。2024/09/06




