内容説明
日本人が忘れたい占領の裏面史。占領兵との強姦、売買春、恋愛、妊娠、出産、結婚まで…。圧倒的な権力の非対称のもとで、苦難の「あの時代」を生き延びた日本女性の生存戦略は何だったのか？
目次
制度的背景
第１部 レイプの生存戦略
第２部 売買春の生存戦略（占領兵をスポンサーに）
第３部 恋愛の生存戦略（占領兵を虜にする女性たち；占領兵の意のままにならない女性たち ほか）
第４部 結婚の生存戦略（占領兵から結婚の約束を引き出す女性たち；占領兵のプロポーズをかわす女性たち）
第５部 性暴力連続体での生存戦略（同じ兵士の性暴力連続体でのサバイバル；異なる兵士の性暴力連続体でのサバイバル）
第６部 占領兵との婚姻と混血児をめぐって（占領兵との婚姻をめぐって；占領兵との子どもをめぐって）
著者等紹介
茶園敏美［チャゾノトシミ］
京都大学大学院文学研究科アジア親密圏／公共圏教育センター所属。ジェンダー論。大阪大学博士（文学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ～ 1件／全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
8
副題が、セックスというコンタクト·ゾーンから。 1949年に発行された「街娼 実体とその手記」をコンタクトゾーンという概念で分析している。占領兵と日本女性が出会いそうご交渉を行う空間をコンタクトゾーンとしている。 語られているのは63名のオーラルヒストリー。生存戦略という言葉がよく出てくる。逞しさに脱帽。 ボッシュの子(ドイツ野郎の子)が語りはじめて記憶の解放が行われているが、パンパンの子はうつむいているような気がした。2018/06/30
