内容説明
春には花見でにぎわう淀川沿い、高層マンションに隣接して大阪拘置所がある。ここでは毎年何名もの死刑囚が国によって縊り殺されている。次々と処刑されていく死刑囚たちのことを記憶に刻み、この瞬間を精いっぱい生きる。死刑囚が語る生と死の哲学。
目次
死刑執行
大阪拘置所
俗世間の裏側
裁判
あの世はある
戻れぬ道
生きざま
生きる
著者等紹介
河村啓三[カワムラケイゾウ]
1958年9月3日大阪に生まれる。1988年1月29日コスモリサーチ事件を起こす。1998年3月23日大阪地裁で死刑判決。1999年3月5日大阪高裁で控訴棄却、死刑判決。2004年9月13日最高裁で上告棄却・死刑確定。大阪拘置所在監。2005年10月8日手記「こんな僕でも生きてていいの」が死刑廃止のための大道寺幸子基金の第1回表現展優秀作品に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てくてく
5
コスモリーチ事件によって死刑判決を受けた(死刑が確定した)著者による、『こんな僕でも生きてていいの』に続く本。死刑確定囚になったことによる変化や死刑囚としての日常生活、自分や家族のことなどがつづられている。タイトルにあるように「生きる」こと、少しでも長く生きることを決意していることが印象的。また、死刑執行までの死刑確定囚のサポートの必要性などを感じた。2018年12月27日死刑執行。2025/03/12
gtn
1
死について突き詰めて考えざるを得ない著者が、なお生き続ける理由を模索する。しかし、結論は示されていない。見つからない。ただ、「死にたくない」との本能が残るのみ。2017/10/18
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- 和書
- 現代物理学