目次
エリザベス・ボウエンの二十世紀 二つの祖国を超えて―戦争とフィクションのコンポジション
1 長編小説(『ホテル』生者と死者が集う場所での人間模様―背景にひそむ第一次大戦による喪失感;『最後の九月』光と影の効果から読み解くヒロインの心理―反転する始まりと終わりの意義について;『友達と親戚』有産階級の家族関係を凝視―「自己満足」へのアイロニー ほか)
2 ノンフィクションおよび短編(『ボウエンズ・コート』アングロ・アイリッシュ一族の年代記―失われた館への慈しみを込めて;『ローマのひととき』謎にみちた旅行記―喪失と再生のあいだ;『相続ならず』廃墟という相続遺産―プロット、人物、そして場所 ほか)
3 ボウエンに関わる他のテーマ(ウルフとボウエン ウルフとボウエンのちょっと冷たく、優しい関係―その人生と文学における交流について;ボウエンの学校小説 大人の世界の入り口に立つ少女たち―少女の声のリアリティ;ボウエンと絵画 扉絵を手掛かりに読む『パリの家』―マントルピースとは何か ほか)