著者等紹介
河原崎奨堂[カワラサキショウドウ]
1899~1973。京都下京区に生まれる。本名清一。尋常小学校に入学する頃には絵を好み、長じて染織図案家山本雪桂に入門する。山本雪桂は、古谷紅麟・雪山兄弟の弟子にあたる。古谷紅麟は京都工芸界の指導的立場にあった近代琳派を継承する神坂雪佳の弟子であった。このような師弟関係のなかで奨堂は神坂雪佳に精神的影響を受け、工芸図案を手がけるようになる。師の山本雪桂は大手の衣裳問屋、丸紅意匠部に入り活躍する。雪桂とともに意匠部の仕事に携っていた奨堂は、雪桂退職後も引続き意匠部に残り、当時全盛だった型友禅の図案などを制作。また、日本画を竹内栖鳳の門下、芝原希象に学び、草花に代表される細密な描写や、京都独得の華やかな日本画表現を修得する。戦後は、芸艸堂の監査役として経営に携わるとともに、草花を描いた大錦判木版画の原画を手がける。200種をこえる版画が制作され、日本の植物画として多くの作品が海外に渡った
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