内容説明
『蝶千種』全二冊。多色木版摺、画帖本(第一巻明治37年4月5日、第二巻明治37年10月5日。芸艸堂発行)。各巻に25図を収める。『染織図案 海路』全一冊。多色木版摺、画帖本(明治35年8月。芸艸堂発行)。18丁、97点の波と水の文様を収める。
目次
図版(蝶千種;海路)
解説 神坂雪佳と工芸図案
原本図版一覧
著者等紹介
神坂雪佳[カミサカセッカ]
1866年、京都・粟田口に生まれる。本名は吉隆。16歳で鈴木瑞彦に師事し四条派を学ぶ。23歳の頃、装飾芸術への関心を高め、図案家・岸光景に師事。各種の工芸図案を学ぶほか、琳派の研究を始める。岸とともに内外の博覧会出品作の図案制作に取り組む一方、京都美術協会などの美術・工芸振興団体に参加。また、京都市立工芸図案調製所主任として市内業界の図案指導に携わる。絵画や図案制作で受賞を重ね、図案家としての実績を積む。1901年36歳で、英国・グラスゴー万国博覧会視察のため渡欧。1907年に佳美会を設立、京都の工芸家を組織し各種工芸の制作や図案研究を開始。琳派・光悦の功績を顕彰する活動にも熱心で、1913年の光悦会発足の際に発起人となり企画運営に力を尽くす。また、光悦や琳派に関する論文を執筆し、琳派風意匠をよく継承した絵画や図案制作をすすめ、琳派芸術の普及に努めた。晩年は京都・嵯峨野に隠棲、制作をつづける。1942年、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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