感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K.H.
12
古い本だけど、内容がそれ以上に古めかしい。いわゆるたたら製鉄を扱った本で、聞き取り調査の比重が大きい。当時存命だった中国地方の鉄山の元村下(むらげ)に取材しているが、記憶違いと思われる箇所もあり、検証が難しそうだ。製鉄神の金屋子神は死体を好むので、死んだ村下の死体を柱にくくりつけていたとか、ちょっと不気味だけど風習として興味を引かれるところはいくつかあった。2024/01/11
うえ
2
伯耆の国、新屋鑪の配置図を掲載。「まん中に鑪すなわち溶鉱炉の建物があり、その両側に水車小屋があるが、これはピストンを動かして天秤山へ風を送るための水車を設けた小屋である。鑪の向うには鍛冶屋が二棟あるが、これは大鍛冶屋で、通常の小鍛冶屋とは違い、鑪でできた鉧と銑を使って庖丁鉄すなわち錬鉄をつくるところであり、ふつうには鑪とは別の所にあるが、ここては同じ山内に設けられていた。手前に事務所があるが、これを鑪時代には元小屋といい、ここには手代・野郎と呼ばれるいわば事務系の職員がいて…経営のことにあたっていた。」2024/08/19
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