内容説明
さまざまな自然災害、それにペルシャ湾岸戦争やテキサスの小さな町での大量殺人事件なども含めて、広い範囲に及びしかも長く尾を引く災厄の悲劇的な後遺症に対して、社会的な対応が備わっていないことが多い。住民は多様なトラウマ―負傷、愛する者の喪失、無惨な死との遭遇、財産や住居の喪失など―を受けるが、第一線の臨床担当者はこのような被災社会全体を救援しなければならないことが多い。本書は災害が地域社会を襲った場合のメンタルヘルス業務を実施するための手引書である。
目次
第1部 被災コミュニティへの対応(災害とメンタルヘルス;急性ストレス反応への対応;コミュニティとしての対応;多文化形態のための対応;大集団のための対応;子どもへの対応;メディアへの対応)
第2部 事例報告(被災地の官民の対応;精神科の可動救急サービス;学校と地域への実地介入;放射能事故の事後調査)