目次
イントロダクション(精神分析ってなんぼのもん?;心理臨床家の自立について―内省と観察の営みとしての精神分析の学び、そして深まり)
1 精神分析を学ぶこと(フロイトとその現代的意義;子どもの精神分析と「小さき者」に向き合うこと―クラインの軌跡を追って;精神分析と自閉症を持つ子どもとの出会い―タスティンにみる精神分析の神髄 ほか)
2 精神分析を深めること(メラニー・クラインの「児童分析」のインパクト;言葉を用いて考えること;精神分析的心理療法における「共感」の意味―A personal response ほか)
著者等紹介
平井正三[ヒライショウゾウ]
1994年京都大学教育学部博士課程研究指導認定退学。1997年英国タビストック・クリニック児童・青年心理療法コース修了。帰国後、佛教大学臨床心理学研究センター嘱託臨床心理士、京都光華女子大学助教授などを経て、現在、御池心理療法センターにて開業の傍ら、NPO法人子どもの心理療法支援会の理事長を務める。2011年より大阪経済大学大学院人間科学研究科客員教授に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さち
1
平井先生の著書を読むのは始めてなのだけれど、ものすごく感銘を受けた。硬くなく読みやすい文章なのに、心の深いところに届く言葉ばかり。著者の個人的な精神分析との出会いやその魅力についても書かれており、全体を通して精神分析に対する情熱と覚悟がほとばしっている。臨床において、相手と関わり、感じ、考え続ける対象でいられるよう、たびたび読み返したい。あと、デザインが専門書にはない感じでステキだなー、と。2016/01/31
ゆき
1
気に入った箇所を抜粋。「精神分析が芸術と重なるような営みをしているのであれば大いに誇りを持っていいことだと考える~つまるところ、私たちの個々の存在は消え去るにしても、私たちの生の痕跡は~時と場所を超えて人のつながりの中に息づいていくのではないだろうか。そしてこうした認識はまた、自分自身の心の中に光を見出すことでもあるのではないだろうか」2014/09/04