出版社内容情報
精神分析は精神医学や臨床心理学という大きな文化の下位文化を形成すると同時に,独自のユニークな文化を持っている。治療プロセスを通して治療者と患者の交流の中から生まれる新たな文化的体験を,育みつつ扱うこと,それが精神分析的治療文化であり,その特徴は,患者の健康的側面を促進することにある。
目次
第1部 精神分析と文化葛藤(文化葛藤と病;カルチュア・ショック概念の治療的応用―治療導入期における入院集団精神療法;ヒステリーと物語とのつながり;環境転移について)
第2部 精神分析と治療文化(精神分析療法の意義;精神分析という治療文化―精神医学的治療文化と精神分析的治療文化;キャンパス・メンタルヘルスの治療文化;精神分析的につながった個人及び集団心理療法と背景としての治療文化;ある境界例女性の病院治療に関する精神分析的考察―治療文化をめぐって)
著者等紹介
岡田暁宜[オカダアキヨシ]
1996年名古屋市立大学大学院医学研究科修了。2010年日本精神分析協会認定精神分析家。専攻:精神分析、精神医学、精神保健、心身医学。現職:南山大学人文学部心理人間学科教授、及び名古屋キャンパス保健室長
権成鉉[ゴンセイゲン]
1981年川崎医科大学卒。同精神科入局。1996年同精神科助教授。2000年9月同退職。2000年10月クリニックソフィアを開院。1985~1989年東海大学医学部精神科学教室研修生。1989~1991年米国メニンガー・クリニック留学。現職:医療法人ミネルヴァクリニックソフィア院長、国際精神分析協会認定精神分析医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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