内容説明
茶華道における「道」が一般カウンセリングにあるとすれば、学校カウンセリングは格闘の「技」が求められます。学校という組織および学校教育という構図の枠内で進められる作業であり、したがって、さまざまな職種の人が関わる複雑な人間模様となることが多くなります。本書では、スクールカウンセラー、養護教諭、臨床心理を学んで生徒カウンセリングを行っている教員、精神科医と、職種にして4種の職種により構成しました。
目次
1 学校カウンセリングの役割
2 施設治療と連携した学校カウンセリング―精神科医の立場から
3 被虐待のPTSDをもち、さまざまな行動化を示す女生徒―学校・医療・福祉施設の連携による援助について
4 校内相談室における精神保健の取り組み
5 女子中学生との学校カウンセリング過程―叫び声に応えて
6 学校との連携により、卒業が可能になった分裂病の一例
著者等紹介
井上洋一[イノウエヨウイチ]
1949年福岡県に生まれる。1973年大阪大学医学部卒業。青年期精神医学精神病理学専攻。大阪第二警察病院神経科勤務。1983年大阪大学精神医学教室勤務。1999年大阪大学健康体育部勤務。現職大阪大学健康体育部カウンセリング学部門教授。著書に『青年期の精神医学』(著、金剛出版)、『青年期の精神療法』(共著、金剛出版)他
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