内容説明
抗生物質や合成抗菌薬は次々と新薬が登場し、それを追いかける形で耐性菌の報告が世界中から上がって来ている。そして我々の施設においても、これらに起因する耐性菌、院内感染で手こずった悩みは共通である。そこで、全国赤十字各施設で利用でき、適切、安全かつ効果的な薬剤選択と投与が可能となり、迅速な治癒につながるマニュアルが望まれていた。そこで日赤薬剤師会薬剤部門第一小委員会では、既存の同系マニュアルを十分参照し、且つ独自性を持たせるべく編集作成した。内容的には、薬剤名はなるべく商品名を使用し、抗真菌薬から抗ウイルス剤まで、副作用は対策まで、相互作用は添付文書を参照した。さらに、最新の考え方、用語についても若干の解説を加えた。このような方針で作成した本マニュアルは医師、薬剤師の臨床業務での利用は無論のこと、多くのコ・メディカルスタッフにも利用可能な内容である。
目次
総論(MRSAの誕生と抗菌薬;抗菌薬耐性化;院内感染と耐性ブドウ球菌の疫学;耐性誘導 ほか)
各論(抗菌薬の特徴;Empiric therapy;特殊病態での抗菌薬療法;抗菌薬の副作用・その対策 ほか)