内容説明
アルツハイマー病の慢性的な経過と痴呆症状に伴う日常生活の破綻は、その介護者に経済的、精神的な負担をもたらすことは言うまでもない。それ故、Fenglerらはアルツハイマー病患者の家族を“the hidden patients”と称し、その家族への介護支援の重要性を指摘している。1997年6月、我が国においても公的介護保険の導入が衆議院で可決され、21世紀初頭にもその制度が実施されることがほぼ確実となった。今後ますます、これら要援助高齢者への医療・保健・福祉分野でのサービスの質の向上が期待されているが、特に地域医療の中心であるプライマリーケアの役割は重要となる。本書は、痴呆のプライマリーケアに際してのさまざまな疑問に答えるもの。
目次
1 病態と病因
2 診断
3 症状
4 検査
5 治療