出版社内容情報
《粘菌を哲学する》
「無尽無究の大宇宙の大宇宙のまだ大宇宙を包蔵する大宇宙」
顕微鏡のレンズを通して、粘菌のなかに無限の宇宙そのものの現れを見出した博覧強記の知の探求者・南方熊楠。
忘れられた植物学者・早田文藏が描くダイアグラムと熊楠が描くマンダラの「偶然」の交差という驚き。
動物と植物、生と死を超越する「粘菌」から語りうる哲学の可能性とは――。
「粘菌」の不思議を華厳思想を導きに読み解き、熊楠が見た無限の「大宇宙を包蔵する大宇宙」に迫る。
ロゴス的知性では解明できない、やりあて/tactという触覚的知性を会得したとき、生命のリズムが動き出す。
人間中心主義が瓦解しつつある今日、自らも粘菌の採集・観察を行う気鋭の哲学者が問う、熊楠思想の現代的意義。
【目次】
まえがき
序 章
第一章 粘菌哲学の視座―― 触覚と原形質流動
第二章 粘菌と華厳思想
第三章 tactに関する哲学的考察
第四章 早田文藏のダイアグラム―― 四次元的分類法へ
終 章
あとがき



