内容説明
歩く階級闘争。台湾キリスト教会の牧師の父、共に学び闘った同志たち、アメリカ帝国が築く都市の風景―酩酊と追憶のなかで、個人史の情念は民衆蜂起の欲望と接続し、解放主義的キリスト教の叛逆精神は自律マルクス主義の革命理論と合一する。霊と肉、求道と背徳の狭間を自己破壊的に彷徨する異端の歴史学者が語る現代の福音書にして、ラディカル・オートバイオグラフィ。盟友・栗原康による解説「「謎のアメリカ人」マニュエル・ヤン小伝」収録。
目次
第1部 父(Five Rock Big Montain Churchの夢;父の死と遺産;思いのままに吹く風と再生 ほか)
第2部 子(帝国主義の原罪を贖う「解放の神学」;市民的不服従の全質変化;インフルエンザからの逃走 ほか)
第3部 聖霊(『天路歴程』の「まどろみ状態のラディカリズム」;アナキスト人類学者と大衆の死;歩くということ ほか)
著者等紹介
ヤン,マニュエル[ヤン,マニュエル] [Yang,Manuel]
1974年ブラジル・サンパウロ州カンピーナス生まれ。神戸、ロサンゼルス、台中、ダラスで少年時代を過ごし、テキサス大学オースティン校(歴史学/英米文学専攻)を卒業。トレド大学大学院歴史学科で修士・博士課程修了。現在、日本女子大学人間社会学部現代社会学科教員。専門は歴史社会学、民衆史。アメリカと環太平洋/大西洋の歴史を階級闘争の観点から研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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