内容説明
平成7年の阪神・淡路大震災では、ライフラインの崩壊のみならず、その後の救助活動などで測り知れない深刻さを痛感させられたのは、“ネットワークの死”という現実であった。本書はこの現実を見据え、情報と社会の基本構造を身近な視点から基礎づけるとともに、国際化でますます身近な問題となった言語と文化の多様性と固有性を視野に入れて、来るべき社会の再生と多様性を構想する。
目次
第1章 文化と文明の衝突?―情報文明の特質についての一考察
第2章 文明間摩擦の研究序説―アフリカ・中東・そして日本
第3章 文明のネットワーク史観と情報ネットワークの多言語文化
第4章 情報文明社会における多言語と固有の文化
第5章 情報創造をたのしむ文明―観光と嗜好品によせて
第6章 「日本型情報文明」の可能性にかんする逆説的一考察
第7章 情報メディアによるコミュニケーションの支援
第8章 高等教育のインターネット革命―遠隔教育・交流のあり方を考える
第9章 「情報文明学」構築の必要性についての経済分野からの一考察
著者等紹介
吉沢英成[ヨシザワヒデナリ]
1941年生まれ。東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、甲南大学学長
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