出版社内容情報
新進気鋭のエッセイストによる待望の第一歌集!
栞文:大森静佳、服部真理子、堂園昌彦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
練りようかん
17
第一歌集。新婚や転居など新しい暮らしを想像させ、出来上がった他者の土地で発見する違和や異物感が立っていた。“言い合いの後のベランダやわらかい月の影まではじめて見た日”はイアアウアイの好きな形で、目と心の情景がしっくり重なっていい。“だんだんと饒舌になってゆく人の顎のあたりのなめらかな線”はわかるという気持ちで手を叩いた。字あまりがとても多いのだが、三名の栞文で定型からの抵抗や従順なものへのおそれとあり符合した。それによってぐっと好きになったのは“オレンジのブラインドがみな降ろされて炎のなかのコメダ珈琲”。2025/03/30
きゅー
7
歌集。冒頭の「朝ドラの明るい曲を口ずさむ 登場人物の少ない暮らし」から連綿と「小さなこと」に関する短歌が続く。そもそも短歌そのものが詠み手の視点に依拠するごく個人的なメディアなのだろうが、彼女の短歌は彼女の生活(東京から引っ越し、結婚、妊娠し、子どもが生まれる)をなぞるかのように詠われる。「終電を終電車という人といて車窓からでは星が見えない」から、結婚相手のきっちりした性格が窺われる。目に見え、感じたことが時の経過とともに詠まれる様子は、ある種の日記のようでもあった。2026/07/27
かぐや
4
風のモチーフが多いのは日々自転車に乗ってることが大きいと思う。 壺井栄『二十四の瞳』に出てくる大石先生みたいで好き。 付属の栞もとてもよかった。 ・あの頃の空を仰いで泣くようなちからで丸いテーブル磨く ・分かりやすい人と云われて分かりやすい人でありたいずっとわたしは2025/11/16
Kuliyama
2
素敵な歌集でした。2025/06/19
しお
1
雨のうたで知った方。 旅先の本屋さんで、ふと開いたページに「行きよりも帰りのほうが心地よいこの町をすこしだけ好きになる」とあって、すきになった方。本屋さんで手に取った時は、うすいさらさらしている膜があったけれど、図書館の本だから取られていてさみしい。あの町の本屋さんに膜つきのこの本を迎えに行きたい。2025/07/19




