内容説明
どんな俳句をめざしていくのか。伝統俳句において何を継承するのか。次の世代に何を残していくのか。本書は、自分の俳句を分析し、今生きている時代と俳句をどう切り結ぶかということを考え、それを文章化して整理する試みの記録である。
目次
第1部 高浜虚子の世界―虚子への遙かな道(写生について;俳句観について;『進むべき俳句の道』;『俳句への道』;『虚子俳話』)
第2部 花鳥諷詠と現代(近代を生きた俳人の軌跡;近代から受け継ぐもの;近代を超えて)
著者等紹介
松永唯道[マツナガタダミチ]
1941年福岡県生まれ。1955年作句を始める。1969年「ホトトギス」に投句を始める。1993年俳誌「玄海」(小島隆保主宰)入会。1997年福岡市民芸術祭福岡文化連盟賞受賞。2003年福岡総合俳句大会俳人協会特別賞受賞。2005年「ホトトギス」同人になる。2006年俳誌「玄海」主宰になる。2007年第2句集『冬の泉』刊行。日本伝統俳句協会九州支部副支部長になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
10
花鳥諷詠という言葉にちょっと抵抗があったのだが、ずいぶん昔に送られてきた本にようやく手を付ける。高浜虚子とその弟子のひろし、草田男、茅舎について書かれているのだが、知っていたほうで実は知らないことが多々あった。◇写生という言葉について、マンネリズムを排すために写生を行えば新たに見えてくるものがあるということ。それを実践したのが草田男、茅舎だったということ。◇虚子が言う写生と存問の意味について、そもそも俳句は挨拶という基本。◇同じようなことが何度も書かれているが、それによってより理解が進む気がした。2023/06/19