出版社内容情報
楽器博物館で出会った「デュオ・ピアノ」に魅せられた双子のピアノ弾き。
ある日、妹の水絃が、デュオ・ピアノに棲みついていた霊に、取り憑かれてしまう。
身近な人と自分を比べてしまい、悩みを抱えながらも、立ち向かっていく物語。
【目次】
内容説明
ピアノ天才を双子の兄にもつ、水絃。ある日、近所の楽器博物館で“デュオ・ピアノ”の不思議な声を聞いてしまい…。自分の気持ちに向き合うことに一歩踏み出せる物語。
著者等紹介
倉本由布[クラモトユウ]
1967年生まれ。静岡県浜松市出身。共立女子大学文芸学部卒業。浜松市立高等学校在学中の1984年「サマーグリーン―夏の終わりに」で第3回コバルトノベル大賞に佳作入選。当時史上最年少の16歳で、受賞を果たした
こりゆ[コリユ]
イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あるちゃ
2
浜松市楽器博物館に実際に所蔵されているピアノをモチーフにした物語です。 ちょっと怖めのお話ですが、児童書なので大人ならさらさらっと読めます。 謎ときっぽさもありますが、意外性はないのでむしろ「そうなんだろうな」と思いながら読む方が楽しいかと思います。 楽器に関わらず何かを真剣にやっているとぶつかる壁が描かれていて、それを越えていく様子にほっこりしました。 才能があるか否か、それよりもまずは大好きだったらそれでいいじゃない、って思っててもこれがなかなか難しいんですよね。2025/10/17
鉦野空生
0
テーマは嫉妬。話は複雑で文も少し難しめと感じる。特に、薔薇・門扉など、最近の児童書ではあまり見ない熟語が多い。水弦の兄・詩弦はギフテッドっぽい感じだが、その友人の翔浬も発言が急に高度になったりする。主人公の水弦は読者寄りではあるが、水弦視点の地の文がそもそも少し難しめ。三人称だが、水弦にも置いていかれる感じがするところもある。分からなければその場で調べられるか、一旦スルーできる読者を前提としていると思われる。読み慣れている子、難しめの言葉をかっこいいと感じ始めた子、音楽をやっている子におすすめ。




