出版社内容情報
公園のもりあがった土は、だれのしわざ?じつは、もぐら!大きな手にある秘密、土の中のくらしに合った目や耳、驚きの食べっぷりなど、「もぐらってすごい!」という土の中の世界の感動を、ユーモアのある絵と文で紹介。
内容説明
土の中はまっくら。なのに、どうしてわかるの?歩けるの?いつ寝るの?いつ起きるの?あなの中はどうなってるの?知らないことだらけ、びっくりだらけ。―もぐらはすごい!
著者等紹介
アヤ井アキコ[アヤイアキコ]
1967年北海道生まれ。一橋大学社会学部卒業。印刷会社勤務を経て、美学校シルクスクリーン工房に3年間在籍し、岡部徳三氏、松村宏氏のもとで版画技術を学ぶ。作画を担当した絵本も多数
川田伸一郎[カワダシンイチロウ]
1973年岡山県生まれ。弘前大学大学院理学研究科生物学専攻修士課程修了。自宅のクリーニング店で勤務ののち、名古屋大学大学院生命農学研究科入学。ロシアの科学アカデミーシベリア支部への留学を経て、農学博士号取得。国立科学博物館動物研究部研究主幹。2011年、博物館法施行60周年記念奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
185
どうやって土を掘るのだろう。手のひらは外側を向いていて、柔らかそうな厚い手で平泳ぎのように腕を使う。後ろ足よりも大きくて、ぐいぐい進んでいく。掘り終えればモグラ塚が自然と出来上がる。土の中は真っ暗なのに、虫を食べて生きている。目で見るのではなく繊細なアイマー器官で感じている。鳥は空を飛べるから高さが怖くない。もぐらは自由に土が掘れるから地中が怖くない。大空にも土中にもたくさんの生き物がいる。長いトンネルが私たちの見えない足元にあるのだろう。そこには餌を貯める所も、ふかふかのベッドもある。もぐらはすごいね。2024/07/19
あすなろ
102
もぐらはすごいという題であるが、ここまでもぐらの生態を表した絵本がすごいという感である。確かにもぐらを実際に見たことある人はどれだけいるのだろうか。どんな生活・一生を送っているのかも知らないのである。例えば、我が国には8種類いて、北海道には生息しない。そもそも南半球には生息しない等。それをシルクスクリーンの柔らかいタッチの絵で仔細に表している。思わず大人が読み入ってしまったのである。2023/02/13
紫綺
82
読友さんのつぶやきでご縁を感じた絵本。渋めの色使い、かわいいながらもリアルに再現された絵、もぐらの生態が分かりやすく描かれたタメになる一冊。2019/07/10
アナクマ
49
「科学的に正しい」と「なんだか可愛らしい」を絶妙に配合した絵がらがとても好ましい。そこに監修の確かさが加わり、ページ多めながらも、お勉強に偏りすぎない構図・構成の工夫で飽きさせずに読ませる。◉真正面から見たモグラの面構え。手のひらの拡大図。鼻先のアイマー器官と薄い皮膚の下にある目。近所の空き地に潜む危険、フクロウに捕まる大ピンチ、からのエスケープ。初めての冒険。◉これは良い作家さん。ムササビとかアナグマとかでも読みたい。2019/11/15
papapapapal
48
え…!もぐらって北半球にしかいないの?! 知らないことがたくさんの、とても興味深い1冊。もぐらが土の外に出るのは一生に一度、巣立ちの時だけなのだそうです。だから謎だらけ! 我が家のすぐ隣にも住んでいるかも♪ 気付いていないだけで、1番身近な動物なのかもしれませんね。。2020/09/17