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内容説明
明治二十三年、紀伊半島沖でトルコの船が難破。人々の懸命な努力で六十九人が救出された。そして九十五年後、イラン・イラク戦争のさなか、日本人を救出したのはトルコの飛行機だった。ふたつの救出をめぐる、日本とトルコ、感動のドラマ。
目次
あらしの夜、灯台に…
はだかであたためろ
村長ら、現場へ急行
不運つづきの航海
帰国まで
救出に飛んだトルコ航空機
著者等紹介
木暮正夫[コグレマサオ]
1939年、群馬県生まれ。1977年に『また七ぎつね自転車にのる』(小峰書店)で赤い鳥文学賞、1987年に『街かどの夏休み』(旺文社)で日本児童文学者協会賞を受賞。現在、日本児童文学者協会理事長
相沢るつ子[アイザワルツコ]
1947年、東京都生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。『とっかえてよ』で神戸新聞出版センター赤とんぼ絵本賞受賞。現在、神奈川県の公立中学で美術を教えながら表現アートを勉強中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
27
図書館の本。 エルトゥールル号の事件とその後のイランイラク戦争でのトルコの支援について書いた本。数年前に映画化された作品のノベライズを読んでいる程度の内容は知っていたのですが、当時の日本では横浜と神戸が海外の窓口として重要だったのですね。そこで海難事故多発地帯としての和歌山沖の存在があったようです。2018/06/29
クサバナリスト
11
以前から、エルトゥールル号の話を読もうと思っていたが、ようやく、児童書であるが、詳しく知ることができてよかった。2015/12/06
呉藍
8
こんなことがあったんだ。トルコとの関係ってあんまり取り沙汰されないけれど、人間は思ったよりもずっと優しくなれるのかもしれないですね。どこの国とも折り合いがよくないご時勢ですが、こういう話を読むと可能性ってあるんだろうなと。時を経ての符合の一致、思わず感動を覚えました。2010/10/01
すずえり
7
明治時代に、日本の小さな村がトルコの海難事故の救助や捜索を心をこめて行った。そのことがトルコでは教科書にまで載っていて、日本人に対して感謝の気持ちを忘れていない。イ・イ戦争のとき、日本人のイラク脱出をトルコ航空が請け負ってくれた。国が離れていても、100年経過していても、友情で結ばれているってすごいです。2010/11/09
鷺@みんさー
6
児童書なのでわかりやすい。当時の日本の村の情勢を描きつつ、読み物として面白く読める。難破事故での犠牲者には胸が痛むが、村人たちの素朴な親切と献身に胸が熱くなる。こういう、目の前に苦しんでいる人がいたら無条件で助ける時代、またいつか来てほしいものだと思う。