内容説明
この本の課題は、悠久な世界史の流れのなかからいくつかの局面・断面を切り取り、それぞれを一つのストーリーにまとめ、新しい教材として紹介することである。テーマの選び方は、それによってある地域・ある時代の特徴を浮きぼりにできるもの、ということを基本にした。また「もの(物・技術)」の動きを追うことによって、歴史のひろがりを追跡する工夫も試みてみた。
目次
もうひとつの直立二足歩行革命
―中型の類人猿はどこへ?肉食から「乳食」へ―遊牧社会の成立
青銅は鉄に先行したか?―銅・錫・鉄の関係
ゴマは世界をかけめぐる―セサミ・ロードの始まりはどこ
サハラを耕した人々―アフリカの新石器時代・タッシリ文化
約束の土地を求めて―ヘブライ人とユダヤ教の歴史
ピラミッドとオベリスクを東アフリカに再現した人々―ナイルを支配したクシュ王国とアクスム王国
民本思想の源流をたずねて―儒教と民主主義
万里の長城の内と外―漢と勾奴の交渉の一端
漢代社会は奴隷をどう見たか―古代中国の奴隷制〔ほか〕