出版社内容情報
安房直子絵ぶんこシリーズ第1弾!
さむいさむい夕ぐれどき、峠の茶店の茂平さんは、山道で出会ったふしぎなイノシシにほりたての大根をわけてあげました。するとその晩……。
こころがぽっとあたたかくなる、やさしい童話集。全9巻刊行予定です。
内容説明
心がぽっとあたたかくなる、やさしい童話集。さむいさむい夕ぐれどき、茂平さんは、山道でであったふしぎないのししに、ほりたての大根を一本わけてあげました。すると…。
著者等紹介
安房直子[アワナオコ]
東京都に生まれる。日本女子大学在学中より、山室静氏に師事。大学卒業後、同人誌『海賊』に参加。1982年、『遠い野ばらの村』(筑摩書房)で野間児童文芸賞、1985年、『風のローラースケート』(筑摩書房)で新美南吉児童文学賞、1991年、『花豆の煮えるまで』でひろすけ童話賞を受賞。1993年、肺炎により逝去。享年50歳
アヤ井アキコ[アヤイアキコ]
絵本作家。北海道生まれ。大学卒業後、印刷会社勤務を経て、美学校シルクスクリーン工房で学ぶ。『もぐらはすごい』(川田伸一郎・監修/アリス館)で第24回日本絵本賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
75
ふろふき大根が美味しい寒い季節に読みたかったのですが、大人気本でこんな季節に図書館の順番が回ってきました(^o^) 寒い寒い夕暮れ時、峠の茶店の茂平さんは、山道で出会ったいのししにほりたての大根をわけてあげました。するとその晩、いのししが集まる「ふろふき大根の夕べ」に招待されました。囲炉裏で燃える薪、そこに掛かったふふろき大根の鍋から揚げる湯気… 茂平さん、いいなぁ… 私も招待されて、いのしい達と一緒にふろふき大根、たべたいな。そして、私は湯気の中に何を見るのでしょう…2025/06/05
ままこ
60
いのししの「ふろふき大根の会」によばれた茂平。出かける茂平に羨ましそうに言ったおかみさんのひとことからも、この不思議でおおらかな物語の背景がにじみ出る。いのししが囲炉裏で作る特別なふろふき大根。いい湯気に込められた切なくも優しい気づかい。想像力がほやほやとした湯気とともに広がっていく。はふはふしながら熱々のふろふき大根に味噌だれかけて食べたくなった。日本の冬にぴったり心も体もあったまる美食絵本。2025/02/19
よこたん
37
“「いのししが、みそなんか買って、どうするんだい?」とたずねますと、いのししは、胸をはって答えました。「きまってるじゃありませんか。練りみそにして、大根にかけて食べるんです。今夜はふろふき大根のゆうべてすからね。」” 暑い日に、寒い夜にはふはふと熱々の大根を頬張る話を読む。しばし暑さを忘れ、口中の熱さを満喫する。とても不思議なのだけれど、すんなりと受け入れられるのはふろふき大根と焼いた餅の魅力のせい? ぶ厚い大根から立ちのぼる白い湯気に、何かを見て何かを想い心癒される。湯気を味わう会でもあった。食べたい。2024/06/15
ぶんこ
35
峠の茶屋の茂平さんは、出会った猪に新鮮な大根をお裾分け。そのお礼に「ふろふき大根のゆうべ」に招待されます。この夕べは、ふろふき大根のお鍋からあがる湯気を楽しむ会。湯気を見ていると、心があったかくなり、悲しいことや嫌なことを忘れられる。一緒に参加した猪たちが、湯気を見ながら蝶々に追いかけられたことを話すと、湯気からは蝶々。蝶の笑い声は星のかけらがこぼれるような音。私も聞いてみたい。囲炉裏ばたでお喋りしながら、ふろふき大根を食べて、湯気を見ながら。いいですね。茂平さんと猪たちとの微笑ましいひとときでした。2024/08/14
Roko
34
いのししさんに大根を譲ってあげたのがご縁で、「ふろふき大根のゆうべ」に誘われた茂平さん。クルミみそを持って山へ出かけていきました。いのししさんに教わった山道を分け入っていくと、「あかね山いのしし」という表札がありました。ここが、あのいのししさんの家です。 雪が降る寒い夜、こんな風に「ふろふき大根のゆうべ」をやっているいのししさんが、あちらこちらにいるのかしら? わたしも、ここに呼んでもらいたいなぁ。 #ふろふき大根のゆうべ #NetGalleyJP2024/07/06
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