出版社内容情報
母ジュリアへの強い愛情、伯母ミミとの暮らし、居候の大学生から借りたハーモニカが引き合わせた運命的な出会い。悪ガキだった10歳のジョン・レノンが、「アーティスト」になるきっかけをつかむまでを描いた青春小説。
【作者あとがきより】この作品に描かれている出来事や人物のほとんどは、事実にきちんと即している。けれどもここでは、すべてが作り事だ。
内容説明
大人は、いつだって「だめ!」ばっかり。ぼくのたったひとつの願いごとだってきいちゃくれない。10歳のジョン・レノンのハチャメチャな日常と音楽との出会いを描いた物語。
著者等紹介
ブルディエ,エマニュエル[ブルディエ,エマニュエル] [Bourdier,Emmanuel]
1972年、フランス、ドルー生まれ。5歳のときにビートルズを聴いて音楽の魅力に目覚める。これまで20作以上の児童小説、ヤングアダルト小説を発表し、数々の賞を受賞。また6歳で初舞台を踏んで以来、現在にいたるまで、アマチュア劇団の俳優としても活躍するほか、ラジオのロック番組パーソナリティや教師など多彩な顔を持っている
平岡敦[ヒラオカアツシ]
1955年、千葉市生まれ。早稲田大学文学部卒業、中央大学大学院修了。フランス文学翻訳家。『オペラ座の怪人』(光文社)で日仏翻訳文学賞を、『天国でまた会おう』(早川書房)で日本翻訳家協会翻訳特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
79
10歳のジョン・レノンを描いた伝記風物語▽イギリスのリバプール、1950年代の悪ガキたちの話。ジョンの父親は去り、残された母親ジュリアは想像が大好きな奔放な女性だった。ジョンは叔母の家で暮らしながら、たまにジュリアに逢うことだけが楽しみだった。ひどいいたずらをして叱られることも多かった。だけどジョンは、アーティストになりたいと心から思っていた▽ジョンレノの話だなんて全然知らずに読み始めたので読みにくい翻訳児童書だなと挫折しそうでした。ビートルズの音楽を聴きながら読めばいいのか。2024.2刊2024/10/10
ぐうぐう
36
十歳の子供は世界に従順だ。世界そのものが見えていないので逆らう必要がないし、そもそも世界は子供に対して甘美なものだ。けれど、十歳のジョンにとって世界はすでに過酷だ。複雑な家庭環境が彼の境遇をさらに過酷なものにする。ジョンは、抗うしかなかったのだ。大人に対して、世界に対して。その武器は絵であり、歌であり、想像だ。やがてジョンは音楽と出会う。そして世界を変えるのだ。多くの大人にとって本作は、ビートルズのメンバーであるジョン・レノンの十歳の頃を描いた物語に映るだろう。(つづく)2024/05/01
Roko
32
ジョンの両親が離婚したのは彼が5歳の時。それ以降ジョンは母親ジュリアの姉であるミミおばさんの家で育ちました。ミミおばさんは彼のことを愛していましたけど、両親と暮らすことができないジョンの悲しさを、わかってはいるけれどどうしてやることもできなかったのです。たまにジュリアに会いに行ける時、ジョンはたまらなくうれしかったんです。彼女は普通の母親のように説教じみたことは言わないし、音楽が好きでダンスが好きで、気の合う仲間みたいな人でした。頭の中でMotherが鳴りっぱなしでした。#ジョン #NetGalleyJP2024/02/19
りらこ
24
ビートルズは普通に聴いてきたけれど、彼らの人生について知ろうともしなかった私にとって、ジョンレノンの子ども時代を描き出したこの本は驚きと、胸の高まりを与えてくれた。ミミ伯母さんとの生活。焦がれるほど愛おしい母。屈折した心。ハーモニカとの出会いは煙ったジョンの心に差し込む光だ。才能を認めてくれる存在のなんと大きなことか。2024/03/02
Kayano
2
読みやすかった。たまにはこれくらい読みやすいのを読むといいなぁ。 ジョンレノンファンは是非。 2024/07/01
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