出版社内容情報
じゅんくんには苦手なことがいろいろあります。くつをはくこと。高いところ。手をあらうこと。うがいをすること。マスクをすること。そして、トマト! なかでも、いちばんいやなのは…?
知ることからすべては始まる! 特別支援学校の教員として30年以上働いてきた現役教師がおくる、サポートが必要な子の「フツウの日常」の物語。
内容説明
じゅんくんには、にがてなことがいろいろあります。くつをはくこと。高いところ。手をあらうこと。うがいをすること。マスクをすること。そして、トマト!なかでも、いちばんいやなのは…?知ることから、すべてははじまる!特別支援学校の現役教師がおくる、サポートが必要な子の「フツウの日常」の物語。
著者等紹介
福田隆浩[フクダタカヒロ]
特別支援学校で長く現役教師を続けながら、児童文学作家としても活躍。『この素晴らしき世界に生まれて』(小峰書店)で、日本児童文学者協会長編児童文学新人賞受賞。『熱風』で、講談社児童文学新人賞入賞
ささめやゆき[ササメヤユキ]
東京生まれ。1985年、ベルギー・ドメルホフ国際版画コンクールにて銀賞受賞。1995年、「ガドルフの百合」(月刊「MOE」)で小学館絵画賞を、1999年、講談社出版文化賞さしえ絵賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
66
特別支援学校に通う小学2年生の男の子の日々。彼の目から見た世界は……。同じ福田隆浩さんの「たぶんみんなは知らないこと」と似ているが、こちらのほうがシンプル。私たちから見れば些細なことでも男の子にとっては大変なことも多い。一生懸命な想いがなかなか他人に伝わらない歯がゆさ。私自身もこういう態度をとっていないか。思い当たり、読んでいて反省した。「私は私」。2022/08/23
anne@灯れ松明の火
28
読友さんご紹介。新着棚で。じゅんくんの学校は小学校ではなく、特別支援学校。クラスメートはふたり。けんちゃんと かこちゃん。じゅんくんたちの「フツウの日常」の物語。苦手なことはたくさんあるけれど、ひとつひとつ、少しずつ、挑戦して、克服していくじゅんくん。自分からだったり、周りから言われて嫌々だったり、いろいろだけれど、確かに成長していく。お姉ちゃんが友達を巻き込んで、じゅんくんの背中を押す姿に、じーんとする。じゅんくんと過ごすことで、周りの人も成長できるね。ささめやゆきさんの絵も温かくて素敵。2022/09/07
Roko
27
じゅんくんは2年生になりました。苦手なことがたくさんあるけど、前よりも上手になってきました。新しく入ってきた1年生を見ると自分は1年分成長したなって思えることがたくさんあります。でも、やっぱりトマトはきらいです。先生はちょっとでいいから食べなさいっていうけれど、きらいなものはきらいです。#NetGalleyJP2022/06/14
spatz
13
じゅんくん、小学校二年生、がずっとこちらに語りかけてくるので、読みやすい。でも本を閉じて色々なことを考えさせられる。特別支援学校で教師として日々子どもたちと接している著者がコメントで、この試みが良いかどうかは分かりません、と書いている意味。子どもたちの毎日をそのまま届けたい、という思い。じゅんくんの心の中を、気持ちを、そばにいる大人が想像して描いてみたものだと思う。直接は登場しない、家族の思いや、日常。おかあさんが謝っている顔、というのをじゅんくんの頭によぎる。おかあさんの嬉しそうな顔、困った顔も。2022/05/24
Midori Matsuoka
11
小学2年のじゅんくんの目線で描かれた特別支援学校の日常。お友だちとの関わりや、苦手なことへの対処法、先生の様子などリアリティがあるなあ、と思っていたら著者の福田隆浩さんは特別支援学校の先生と知りなるほど、納得。 走るのが苦手なじゅんくんだけど、少しずつ苦手を克服していく姿に成長を感じる。ささめやゆきさんの描くじゅんくんがかわいらしいので、読んでいてほっこりした。2024/05/17